Archive for the ‘ウェアラブル’ Category

Apple Watchが医療機器に進化、スマートウォッチで心臓疾患を検知

Friday, September 14th, 2018

Appleは2018年9月12日、特別イベント「Apple Special Event」で、iPhone XとApple Watchの新製品を発表した。第四世代となる「Apple Watch Series 4」は、ハードウェア機構が一新され、健康管理に重点を置くウエアラブルとなった。Apple Watch Series 4はECG (Electrocardiography、心電図) を計測するセンサーを搭載し、心臓の健康状態をモニターする。

出典: Apple

ECGとは

ECGとは心臓の鼓動を電気シグナルとして測定するもので、病院で心臓疾患を検査するために使われる。この機能がApple Watch Series 4に搭載され、家庭で心臓疾患を検知できるようになった。使い方はシンプルで、指をクラウン(Digital Crown)にあてると(下の写真)、アプリ「ECG」が起動し(上の写真、左側)、30秒で心電図を測定する(上の写真、右側)。測定結果は問題が無ければ「Sinus Rhythm」と表示される。もし、心房細動(不整脈の一種)が検知されると「Atrial Fibrillation」と示される。

出典: Apple

Apple Healthに記録される

測定結果はAppleの健康管理アプリ「Health」に格納される(下の写真)。検査結果の判定(Classifications)だけでなく、心電図の波形(Waveform)も記録される。更に、利用者はその時の症状を入力することができる。万が一、異常が検知されると、医師に相談することになるが、その際に、Healthに格納しているECG検査結果を示し、治療判断に役立てる。

出典: Apple

ECG計測のメカニズム

Apple Watch Series 4はECGを測定するために新しいハードウェア機構を搭載した。二つのモジュールから成り、ウォッチ背後に円形電極が付加され(下の写真、外側の円)、更に、クラウンがもう一つの電極として機能する(下の写真、左側の突起)。円形電極が皮膚に触れ、指をクラウンにあてることで、心臓を含む電気回路が作られる。この回路で心臓の鼓動の電気シグナルを計測する仕組みとなる。既にFDA(アメリカ食品医薬品局)の認可を受けており、Apple Watch Series 4を医療機器として使うことができる。

出典: Apple

心拍数の計測と心臓疾患検知

Apple Watchは発売当初から心拍数を測定する機能を提供しているが(下の写真、左側)、Series 4ではセンサーが一新され(上の写真、中央部緑色の部分)、新たな機能が加わった。Apple Watch Series 4は心拍数が異常に高い時、また低い時に、警告メッセージを表示する(下の写真、右側)。更に、上記ECGに加え、心拍数から心房細動を検知するアルゴリズムが搭載され、バックグランドで心臓の健康状態をモニターする。(詳細な説明はないが、心拍シグナルをニューラルネットワークで解析し、心房細動を検知すると思われる。ECGに比べ判定精度は低いが、Apple Watch Series 4を着装している時は、連続して心臓の状態をモニターできる。) センサーは緑色のLEDライトを皮膚に照射し、血管の伸縮や容積の変化を測定する。このデータを解析することで心拍数を把握する。エクササイズ時には心拍数から消費カロリー量を算定する。

出典: Apple

転倒検知機能

Apple Watch Series 4に利用者が転倒したことを検知する機能が付加された。転倒を検知するとディスプレイに緊急SOS(Emergency SOS)画面が表示され(下の写真、左側)、ボタンをスワイプすると電話が発信される(下の写真、右側)。転倒を検知して60秒間アクションが無い時は、利用者が危機的な状態にあると判断し、アプリが自動で電話を発信する。SOS電話の相手として、両親や配偶者などを事前に登録しておく。スノーボードで激しく転倒したときに、救助を求めるために使われる。また、一人暮らしの高齢者が転倒した時に、助けを求める機能としても使えそうだ。

出典: Apple

AliveCor

Apple Watch Series 4がECGを搭載したが、市場には既に多くの製品が販売されている。AliveCorというベンチャー企業は「Kardia Band」というECGモジュールを開発した。これをApple Watchに着装すると(下の写真、バンドの四角のデバイス)ECGを測定できる。このデバイスに指をあててECGを測定し、結果はApple Watchのディスプレイに表示される。Kardia BandがApple WatchでECGを測定できる最初のデバイスとなり、既にFDAの認可を取得し、医療機器として使われている。

出典: AliveCor

Cardiogram

Cardiogramというベンチャー企業は、Apple Watchで心臓疾患を検知するAIを開発した。カリフォルニア大学サンフランシスコ校との共同研究の成果で、Apple Watchで収集した心拍データをAIで解析し、不整脈の一種である心房細動を検知する。Apple Watch Series 4もこれと同じ方式で、心拍シグナルをAIで解析し、心房細動を検知するものと思われる。

健康管理プラットフォーム

Apple Watch Series 4に先立ち、ベンチャー企業で心臓疾患を検知する高度な技術が開発された。Appleはこれら先進技法を取り込み、消費者に使いやすいデザインで提供していることに特徴がある。更に、管理アプリHealthで健康管理をプラットフォームとして設計しており、病院など他のシステムとの連携が期待される。

Apple Watchは医療機器に

Apple Watchは、コミュニケーション(通信機能)、エクササイズ(運動量把握)、ヘルスケア(健康管理)の三つの基軸機能を持っている。Apple Watch Series 4でECG機能が搭載され、ヘルスケア機能が大幅にに向上した。Apple Watchはバイオセンサーとして、身体情報をモニターする医療機器としての役割が鮮明になった。Apple Watchは血圧や血糖値を測定する機構を搭載するとのうわさが絶えず、次は何が登場するのか、スマートウォッチが大きく進化している。

Apple WatchとAIを組み合わせ病気を判定、心拍数をニューラルネットで解析し心臓疾患と糖尿病を検知

Friday, February 23rd, 2018

Apple Watchは健康管理のウエアラブルとして人気が高い。Apple Watchは心拍数や歩行数を計測でき、日々の運動量を知ることができる (下の写真、一日の心拍数の推移)。いま、これらのデータをAIで解析し、病気を検知する研究が進んでいる。心臓疾患や糖尿病を高精度で検知でき、Apple Watchの役割が見直されている。消費者グレードのウエアラブルでも、AIと組み合わせれば医療機器になることが分かってきた。

出典: Apple

心拍数から病気を判定

この研究はCardiogramとカリフォルニア大学サンフランシスコ校 (UCSF) が共同で実施している。Cardiogramはサンフランシスコに拠点を置くベンチャー企業で、Apple Watchで測定した身体データを解析し、健康管理のためのアプリを提供している。UCSFはスマホなどを使い心臓疾患を予知し、病気発症を予防する研究「Health eHeart Study」を展開している。両者が共同し、Apple Watchで計測したデータをAIで解析することで、不整脈を検知できることを証明した。更に、同じ手法で、糖尿病、高血圧症、不眠症を検知できることを公表した。

DeepHeartアルゴリズム

Apple Watchは搭載しているセンサーで心拍数や歩行数などを測定する。Cardiogramはこれを解析するニューラルネットワーク「DeepHeart」を開発した。Apple Watchで収集した身体データを入力すると、DeepHeartは不整脈の一種である心房細動 (Atrial Fibrillation) を検知する。臨床試験の結果、97%の精度で心房細動を検知できたとしている。

糖尿病などの検知

これに続き、DeepHeartを使って糖尿病や高血圧症などを検知する研究が進められた。研究結果は論文「DeepHeart: Semi-Supervised Sequence Learning for Cardiovascular Risk Prediction」として公表された。これによると、Apple Watchで収集するデータをDeepHeartで解析することで、糖尿病、高血圧症、不眠症を検知することに成功。この研究では、14,011 人の被験者の2億件のデータが使われた。更に、UCSFの協力を得て、大学病院でこれら被験者を検査し医療データを収集した。

アルゴリズムの精度

Apple Watchで計測したデータと医療データを使いDeepHeartアルゴリズム (下の写真) を教育した。この結果、DeepHeartは85%の精度で糖尿病を判定する。また、不眠症は83%の精度で、高血圧症は81%の精度で判定できる。従来から、心拍数とこれらの病気の関係について、機械学習を使った研究が進んでいるが、DeepHeartはこれらに比べ精度が大幅に改善された。

出典: Johnson Hsieh et al.

DeepHeartのネットワーク構造

DeepHeartはConvolution層 (上の写真、下から二段目、シグナルを解析) とLSTM層 (上の写真、下から三段目、時間に依存するデータを解析) を組み合わせた構造をとる。このネットワークにApple Watchで収集したデータを時間ごとに入力する (上の写真、最下段)と、病気の有無を判定する (上の写真、最上段)。具体的には、時間ごとの歩行数と心拍数を入力すると、アルゴリズムはそれぞれのタイムステップで心房細動、糖尿病、高血圧症、不眠症の症状があるかどうかを判定する。

AIのスイートスポット

医療分野はAIとの相性が良く、患者のデータをニューラルネットワークで解析することで、様々な知見を得ることができる。このため、医療分野でAIの導入が急進し、ここがAIのスイートスポットとなっている。

医療データが少ない

しかし、医療分野独特の問題点も抱えている。それは、医療分野ではアルゴリズム教育に使うデータが極めて少ないことだ。DeepHeartの研究では、1万人余りの被験者が大学病院で問診に回答する形でデータを提供した。つまり、DeepHeartは1万件という少ないデータで病気を検知することが求められた。これに対し、画像認識アルゴリズム (Google Inceptionなど) を開発する際は100万件を超える教育データがそろっている。医療分野では数少ないデータでアルゴリズムを教育する技法が求められる。

Semi-supervised Sequence Learning

このためDeepHeartの開発で「Semi-supervised Sequence Learning」という技法が用いられた。これはネットワークを「Sequence Autoencoder」としてプレ教育する技法である。 Sequence Autoencoder (下のダイアグラム) とは、Recurrent Network (時間に依存する処理、下のダイアグラムの箱の部分) で構成されるネットワークで、入力シークエンス (左半分) を読み込み、その結果をベクトル量としてパラメータに格納する。次に、学習したパラメータから、ネットワークは入力シークエンスを再現 (右半分) する。具体的には、言葉の並び (W, X, Y, Z, eos) をSequence Autoencoderに入力すると、ネットワークはその順序を学習し、それに従って言葉の並びを出力する。

出典: Andrew M. Dai et al.

DeepHeartをプレ教育する

研究では、DeepHeartをSequence Autoencoderとしてプレ教育し、獲得したパラメータをネットワークの初期値として使った。こうすることでの教育プロセスが効率化され、少ない医療データでDeepHeartを教育できる。医療データが1万件と少なくても、DeepHeartの判定精度を高めることができた。

医学的な根拠

そもそも心拍数が糖尿病や高血圧症や不眠症とどう関係するのか、医学の観点からの研究も進められてきた。心臓は神経細胞を通し、多くの臓器とつながっている。このため、HRV (Heart Rate Variability) と病気の間に関係があると指摘されている。HRVとは心拍リズムの乱れを示す指標である。人は落ち着いている時は心拍リズムは一定でなくHRVは高い。しかし、ストレスがかかると心拍数が上がり、心臓が規則正しく鼓動しHRVが低くなることが分かっている。

心拍リズムと糖尿病

このためHRVと病気の関係についての研究が進められてきた。HRVと糖尿病の関係は「Diabetes, glucose, insulin, and heart rate variability: the Atherosclerosis Risk in Communities (ARIC) study」として発表されている。この論文はHRVの低下と初期の糖尿病の間に関係があると結論づけている。Cardiogramはこの研究成果に基づきDeepHeartを開発した。

ロードマップ

DeepHeartはApple Watchで計測するデータを使い、不整脈、糖尿病、高血圧、不眠症を検知できることを証明した。Cardiogramは次のステップとして、これら疾病を検知した利用者に対し、治療法を提示することを計画している。アプリは病気の症状があることを検知すると、これら患者に対し、医療機関で証明された対処方法を提示す。アプリが病院の医師に代わり診断し、対処療法を示す構想を描いている。

出典: VentureClef

Apple WatchとAIの組み合わせ

Apple Watchは人気のウエアラブルであるが、売り上げ台数は当初の見込みを下回っている。理由はセンサーの精度が高くないことで、Apple Watchの健康管理機能は限定的との評価が広がっている。(上の写真、Apple Watchで測定した筆者の心拍数、一目でエラーと分かる箇所が多い。) しかし、Apple WatchにAIを組み合わせることで、病気を高精度で検知できることが示された。Apple Watchで糖尿病と診断されるのは怖いが、早期に病気の兆候を見つけ、病気を克服するという使い方もでてくる。AIを組み合わせることでApple Watchの役割が大きく変わり、医療デバイスとして再出発する気配を感じる。

リオ五輪で選手を支えたウエアラブル ~ 脳科学を応用したヘッドセットで瞬発力アップ、電気的ドーピングとの声も

Wednesday, August 24th, 2016

リオデジャネイロ五輪で米国チームは121個のメダルを獲得し、その活躍ぶりに社会は沸いた。メダルの半分以上を競泳と陸上で獲得し、選手層の厚さが再認識された。リオデジャネイロ五輪はスポーツテクノロジーの戦いでもあり、選手はハイテクデバイスでトレーニングを積んできた。

話題のトレーニングデバイス

リオデジャネイロ五輪が終わり、アスリートを支えたウエアラブルが話題になっている。いま注目を集めているのが「Halo Sport」というウエアラブルだ (上の写真)。これはサンフランシスコに拠点を置くベンチャー企業Halo Neuroscienceが開発したもので、ニューロサイエンスをトレーニングに応用する。Halo Sportはヘッドセットの形状で、これを頭に着装してトレーニングする (下の写真)。「Neuropriming」 (脳を刺激する) という手法を使い、アスリートの潜在能力を引き出す。Halo Sportを使うとスキルを早く習得でき、強い肉体をつくることができる。

脳を刺激する電気シグナル

アスリートはトレーニングを始める前に、又、トレーニング中にHalo Sportを使う。ウエアラブルに装着されているPrimer (上の写真、ヘッドセット内側の突起のあるデバイス) が脳のMotor Cortex (運動野) を刺激する電気シグナルを発する。この刺激によりシナプスなどの結合パスの組み換えが頻繁に起こり、神経系と筋肉を結ぶ回路が強化される。これにより、アスリートは正確な動きができ、瞬発力を得ることができる。このプロセスを「Neuropriming」と呼び、アスリートはその成果を短期間で得ることができる。

脳が持っているポテンシャルを引き出す

ヒトの脳は膨大な能力を持っているが、これらは活用されないまま眠っている。この潜在能力は「Neuroplasticity」と呼ばれる。ニューロンのパスを柔軟に変更することで、新しいものを学習する能力を発揮する。これが外国語や数学を学ぶ能力となる。アスリートにとっては、体の動きを学び、筋肉を強化する能力となる。トレーニング中にMotor Cortexを刺激すると、高速で学習できる状態「Hyperplasticity」となり、ニューロンのパスを通常より柔軟に繋ぎかえることができる。

リオデジャネイロ五輪

Halo Sportはベータ製品で、トップアスリートがこれを使い実証試験を進めている。リオデジャネイロ五輪では、選手がHalo Sportを使ってトレーニングを重ねてきた。米国では、陸上男子400メートルリレー走者のMike RodgersがHalo Sportを使っている。決勝で米国チームは三着でゴールし、テレビ中継は大きく盛り上がった。しかし、バトン受け渡しで違反があり、米国チームは失格となった。米国以外のアスリートも含め、4人がオリンピックに向けてHalo Sportでトレーニングを重ねてきた。

ピョンチャン冬季五輪

米国スキー協会「U.S. Ski & Snowboard Association」はスキージャンプでHalo Sportを取り入れたトレーニングを始めた。スキージャンプトのレーニングは期間が限られ、また、選手が怪我をするのを避けるため、Halo Sportの導入が決まった。既にトレーニング成果が公開されており、Halo Sportによりジャンプの踏切りパワーが13%向上したとしている。米国スキージャンプチームは2018年のピョンチャン冬季五輪に向けてトレーニングを続けている (下の写真)。

米国国防省がHalo Sportを導入

米国国防省もHalo Sportの効果に注目している。国防省長官Ash Carterは2016年7月、Defense Innovation Unit Experimental (DIUx) プログラムを発表した。DIUxとは国防省と民間企業を橋渡しするプログラムで、企業で開発している先進技術を国防省に取り入れることを目的とする。DIUxは15の先進技術を選び、その一つとしてHalo Sportの採用を決めた。Halo SportはSpecial Operations Command (テロ対策など特殊任務を遂行する部隊) で使われる。Halo Sportを使った軍事技術トレーニングで教育効果を検証する。

Transcranial Direct Current Stimulation

Halo Sportの方式は一般に「Transcranial Direct Current Stimulation (tDCS)」 と呼ばれる。tDCSとは脳皮に電極を付け、低電圧の直流電流を流し、脳の対象となる部分を刺激する方法を指す。tDCSは脳障害や精神疾患の患者を治療する方法として開発された。特にうつ病患者の治療で効果を上げている。一方、健常者が認識能力を向上する効果や、パーキンソン病患者が記憶力を回復する効果などは報告されていない。

学術的な検証を進める

Halo Sportの方式は学術的には検証されておらず、その効果を疑問視する研究者も少なくない。このためHalo Neuroscienceはトップアスリートと実証試験を進め、その効果を正式に公開するとしている。具体的には、実験結果を学術論文として公表しPeer Review (他の研究者による検証) を受ける予定である。tDCSのスポーツへの応用が実用段階に近づいていることを意味する。これを受け、Halo NeuroscienceはHalo Sportを一般消費者向けに販売することを計画している。(下の写真はHalo Sportのコンセプト。Halo Sportはアスリートの脳にチータのように走れと教育する。)

電気的ドーピングとの声も

Halo Sportはリオデジャネイロ五輪で注目を集め世界的に知名度が上がった。ロシアからはHalo Sportは電気的なドーピングであると批判的な声も聞かれる。ロシアは禁止薬物の使用で多くの選手が大会に出場できなかった。Halo Sportは脳への電気的な刺激で筋肉を強化するため、ドーピングのメカニズムに近いとロシアのメディアは主張する。tDCSとドーピングの関係につてはガイドラインは定められていない。今後、World Anti-Doping Agency (世界反ドーピング機関) はtDCSをどう評価するのか注視していく必要がある。今ではトレーニングに高度なテクノロジーを取り入れないと世界の舞台に立てない。同時に、どこに線を引くのかその判断が難しくなってきた。

AIが人に感動を与える、心に響く広告メッセージはアルゴリズムが生成する

Thursday, July 28th, 2016

AIが生成する文章は機械的で、意味は分かるがそれ以上のものではない。いま、AIは単に文章を書くだけではなく、人の心に響くメッセージを創ることができるようになった。人間のコピーライターの想像力を上回るとの意見も聞かれる。この技術を広告に応用すると、商品の売り上げが伸びる。医療機関はAIが生成するメッセージで効果的な治療法を研究している。男性が女性をデートに誘うときのメッセージの書き方をAIが指南する。米国大統領選挙では、有権者を駆り立てるメッセージをAIで生成しているに違いない。

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アルゴリズムで人の心に響くコンテンツを生成

この技術を開発しているのはNew Yorkに拠点を置くPersadoというベンチャー企業だ。機械学習や自然言語処理の技術を使って、消費者に行動を促すメッセージを生成する。このシステムは「Cognitive Content Platform」と呼ばれ、アルゴリズムが人の心に響くコンテンツを生成する。ウェブサイトやメールなどのキャンペーンメッセージを生成する時に利用する。既に多くの企業で使われ、人間が生成したメッセージに比べPersadoで生成すると、コンバージョン率 (商品を購入する率) が平均で49.5%向上したとの統計データがある。Persadoは人間以上に魅力的なメッセージを創作する。

旅行会社のキャンペーンメッセージ

Persadoはこの機能を「Persado Enterprise」と「Persado Go」として商品化している。Persado Enterpriseはフルスペックのプラットフォームで、Persado Goはその簡易版となる。Persadoを使って電子メール、ウェブページ、Facebook記事、広告メッセージを生成する。例えば、旅行会社がキャンペーンメッセージを生成すると次のようになる。旅行会社のウェブサイトで「期間限定の格安フライト、予約は今だ」との見出しをよく目にする。これに対しPersadoがタイトルを生成すると、「自分のご褒美に最高の旅行を、さあ出発しよう」となる。後者のほうが親しみを抱かせる表現と思えるが、Persadoは統計手法に沿ってメッセージを生成している。Persadoは膨大な数の事例から学習し、コンバージョン率が上がる文字列を生成する。

データベースと機械学習

この背後にはマーケティングメッセージに関する大規模なデータベース (先頭の写真) や機械学習で強化されたアルゴリズムがある。Persadoはマーケッティングで使われる言葉やフレーズを解析し、これらの重みや関係を定義する。言葉は三つのカテゴリーに分類される。「Descriptive」は記述言語を意味し、製品の説明文章がこのカテゴリーになる。「Emotional」は消費者の感情に訴える言語を意味する。「Functional」はボタンを押すなどナビゲーションに関する記述を表す。

過去のキャンペーンで使われたメッセージサンプルを収集し、それらをPersadoで編集し、繰り返しその効果を検証した。つまり、Persadoで生成したメッセージの効果を測定し、機械学習の手法でその機能を上げていく。その結果、感情に訴えるメッセージが消費者からのレスポンスを大きく向上させることが分かった。上述のEmotionalに区分される言葉を有効に組み合わせる手法で人の心を揺さぶるメッセージを生成する。

感情に訴える言葉とは

Emotionalに区分される言葉はEmotional Languageと呼ばれツリー構造で分類される。大きくはPositiveとNegativeに分類され、その下に小分類が続く。Positiveの下には、「Joy」、「Achievement」、 「Encourage」などがある。この分類は「Ontology of Emotion」と呼ばれ、語彙の意味と他の語彙との関係を示し25万語から構成される。Persadoは定義されたEmotional   Languageを使ってコンテンツを生成する。言葉のパズルを解くように言葉を組み合わせてメッセージを生成する。下のグラフはEmotional Languageの解析結果で、ポジティブな言葉でも、その効果は大きく異なる。「Exclusivity」は大きくプラスに作用するが、「Excitement」は反対に大きくマイナスに作用する。Persadoは膨大な数のベンチャーマークを通し、解析結果を把握し、文字列を最適化していく。

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クリック率とコンバージョン率が大きく増える

Persadoの効果は多くのキャンペーンで実証されている。下の写真はAmerican Expressのバナー広告の事例で、上段が一般的に利用されるコンテンツで、下段はそれをPersadoを使って改良したもの。Persadoがキャッチコピーを創ると、消費者のクリック率はほぼ三倍に増えた。そして、コンバージョン率はほぼ2.5倍となった。一見すると両者の間に大きな違いはないが、ベンチマークではこのように大きく差がついた。「Ends Soon」という言葉が危機感をあおり、消費者に購買を促すように思えるが、Persadoはその理由までは解明できないとしている。ここが現在のAIの力の限界でもある。

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病院と患者が効果的にコミュニケーションする手法

Persadoは広告キャンペーンだけでなく、幅広い分野で新しい使い方を開発している。その一つがデジタル・ヘルスケアーで、病院と患者が効果的にコミュニケーションする手法を開発している。オバマケアーが目指しているように、医療機関は患者を治療するだけでなく、疾患に関し標準的な治療プロセスを確立し、治療効果を上げ、コストを下げる方向に進んでいる。

この手法は「Clinical Pathway」と呼ばれ、糖尿病や高血圧患者の治療でトライアルが始まっている。医師は患者に治療のための指導をするが、いかに患者を納得させるかでPersadoの技術を活用する。患者がオンラインサイトで食事の指導を受けるときに活用する。どのような言葉の並びが患者を説得し、実際の行動につながるかの研究をしている。

例えば、患者に薬を飲むことを促すメッセージとして「4時半になりました、処方した薬を飲みましょう」が一般的である。これに対してPersadoは、「チャールズさん薬を飲んでください。家族はあなたを必要としています。」というメッセージを生成する。患者を恣意的に誘導するのではなく、健康な生活を促すためにはどう記述すべきかの研究が続いている。

ウェアラブルに表示するメッセージ

医療に関連する分野にQuantified Selfがある。これは消費者がウエアラブルなどで身体のデータを収集し、それを健康な生活を送るために活用しようとする動きである。Persadoを健康な生活を送るために利用する。Apple Watchなどのウエアラブルに健康管理のメッセージが表示されるが、消費者の多くはこれを好意的に受け止めていない。ディスプレイに「立ち上がる時間です」とメッセージが表示されるが、それに従って行動を起こす人は多くはない。これに対し、Persadoは利用者のモティベーションを高めるメッセージはどうあるべきかを研究している。

消費者に支払いを督促する方法

金融機関もPersadoに関心を寄せている。日々のトランザクションに関するメッセージをPersadoで生成する。衛星ラジオSirius XMは、利用者に料金を遅延なく支払うことを伝えるメッセージを開発している。料金の支払いが遅れると、電気会社からは「電気を止める」と脅かされ、これを快く思っていない消費者も少なくない。カード会社からは「忙しいのは理解できる」と同情され、少しは気分が楽になる。消費者に支払いを督促するにはどんな文字列が最適なのか、PersadoはAmerican Expressと開発を進めている。

男性が女性を誘うときのメッセージ

米国では交際相手を見つけるためデートアプリが幅広く使われている。日本の出会い系サイトのように危険なアプリもあるが、その多くは相手を探すための重要なツールとして社会生活に定着している。Tinderのように若者に爆発的に広まったアプリもある。Persadoはデートアプリの機能として、男性が女性を誘うときのメッセージをアドバイスする。女性に対して、「今夜出かけませんか?」というのはダメで、「今日は出かけるには素晴らしい日ですね?」と言うように指南する。どれだけ効果があるのかベンチマーク結果は公表されていないが、Persadoの新しい活用モデルとして期待が集まっている。

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大統領選挙で有権者の心を掴む

選挙で有権者に配信するメッセージの生成でPersadoが使われる。選挙戦はSNSやメールやメッセージングなど、デジタルの戦いになっている。有権者に集会などキャンペーン活動に参加を促すためにPersadoが使われる。また、ボランティア活動への参加者を募るためにも利用される。Persadoはどのような言葉の配列が効果を上げるのか、その結果を検証している。米国では両党から大統領候補が出そろい、本格的な選挙戦が始まった。それぞれの陣営が有権者に配信するメッセージをAIで作成している可能性は否定できない。(上の写真:民主党全国大会はHillary Clintonを大統領候補に指名して本日幕を閉じた。)

AIがコピーライターの職を奪う

米国市場の大きな流れは、テキストをマニュアルで作成する方式から、アルゴリズムで生成する方式に変わってきたこと。更に、Persadoのように、アルゴリズムがコピーライターより効果的なメッセージを生成するようになったこと。市場では再び、AIがコピーライターの職を奪うとの危機感が広がっている。一方、Persadoはあくまで人間の創作活動を支援するツールに過ぎないという意見もある。人間が書いた文章をPersadoがブラッシュアップする。我々がスペルチェッカーを使うように、これからはワードプロセッサーで書いた文章をPersadoが添削する。どちらももっともな意見であるが、AIは着実に我々の仕事に迫っているように感じる。

言葉をエンジニアリングする企業

Persadoの手法は、Behavioral MarketingなのかPsychologyなのか議論が続いている。前者は消費者の挙動に応じた広告手法を意味する。いわゆるターゲッティング広告でゴルフのニュースを見ると、ゴルフ製品の広告が表示されるという方式である。後者は心理学で、消費者の心情を理解して広告を配信する手法を指す。メッセージを受信した消費者はどう感じているのかについてはPersadoは把握していない。ただ、Persadoは消費者が特定のメッセージを受信すると、それにどう反応するかを経験的に掴んでいる。Persadoは両者の境界領域にある会社として位置づけられる。また、Persadoは言葉をエンジニアリングする企業とも定義できる。

Apple Watchでの支払いは予想以上に便利!”おサイフウォッチ”がブレーク寸前

Friday, April 24th, 2015

Apple Watchを手に取ると写真以上に美しかった。実際に腕にはめてみると快適だった。Apple Storeで試着した印象で、これが決め手となり、ウェブサイトで購入した。Apple Watchで生活すると、一番便利な機能は断然「Apple Pay」(下の写真)。レジの支払いが、Apple Watchをかざすだけでできる。自動販売機にウォッチをかざすとコーラが買える。おサイフケータイの次は”おサイフウォッチ”の時代が到来すると強く感じた。

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Apple Watchでの支払いは快適

「Apple Pay」は米国版おサイフケータイで、iPhone 6で利用できる。Apple Watchもこの機能を備え、ウォッチをかざすだけで支払いができる。

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レジで支払いする際に、サイドボタンをダブルクリックすると、Passbookに登録しているクレジットカードが表示される (上の写真)。これリーダーにかざすと支払が完了する。上のケースでは、リーダーのディスプレイ部分にApple Watchをかざす。ポケットからiPhoneを取り出し、TouchIDで指紋認証する必要は無く、ウォッチで支払いができるのは格段に便利と感じた。

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クレジットカード登録と安全機能

Apple Payを使う前に、専用アプリ「Apple Watch」でカードを登録する。iPhoneの時と同じ手順で、カメラでカードを撮影し、カード番号など必要なデータを入力する。カード登録が完了すると、Apple WatchのPassbookに格納される (上の写真、左側)。

iPhoneでApple Payを使う際は、指紋認証で本人確認をする。これに対して、Apple Watchでは、PINを入力して本人確認をする。Apple Watchを着装する際に、四桁のPINを入力すると (上の写真、右側)、デバイスがアンロックされる。支払いの際には認証は必要なく、Apple Watchをリーダーにかざすだけで処理が完了。Apple Watchを外すとログオフした状態となり、ウォッチを盗まれても、他人が支払いをすることはできない。Apple Watchでも安心して買い物ができる。

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一気におサイフウォッチに移行するか

iPhoneと同様に、Apple WatchとリーダーとはNFC (Near Field Communications) 方式で交信する。支払いする際は、Apple Watchをリーダーに接触させるくらい近づけて使う (上の写真)。米国では大規模なカードデータ盗用事件が相次ぎ、多くの店舗がNFC機構を搭載したリーダーの設置を進めている。このため、Apple Payを利用できる店舗が増えてきた。便利になったのと同時に、プラスティックのカードを使うのと比べ、安心感が格段に向上した。

Apple WatchをiPhone 5とペアリングして使うことができる。つまり、iPhone 5でApple Payを使えるようになった。iPhone 5利用者はApple Watch側で支払いができる。これは、Apple Payに対応したデバイスが急増することを意味し、普及が一層進むこととなる。米国では、おサイフケータイが普及する前に、一気におサイフウォッチに移行する気配をみせている。

Apple Watchでコカコーラを買う

Apple Watchで自動販売機の支払いができる。Coca-Colaは北米で、Apple Payに対応した自動販売機の整備を進め、今年末までに10万台を導入するとしている。iPhoneやApple Watchをかざすだけで、清涼飲料水を購入できる。

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上の写真がその様子で、Apple Watchでコーラを買ったところである。自動販売機にはクレジットカードやNFCリーダーが装着されている。Apple WatchをNFCリーダー (上の写真の黄色の部分) にかざすと支払処理ができ、買いたい商品のボタンを押すとボトルが出る。

日本では駅構内に設置されている自動販売機で、Suicaを使って清涼飲料水を購入するのは、日常生活の一部になっている。米国ではNFC機構を搭載した自動販売機が、ホテルやスーパーマーケットなどに設置されている。Apple Watchで飲み物を買える社会が到来した。

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米国版SuicaもApple Watch対応へ

電車の改札でもApple Watchが使えるようになる。サンフランシスコ地区では公共交通機関「Caltrain」などで、米国版Suicaともいえる「Clipper Card」が使われている。上の写真は駅に設置されている検札機に、Clipper Cardをかざしている様子。乗り降りの際と、車内での検札で、カードをかざす必要がある (車内検札では車掌さんが持っているポータブルリーダーにかざす)。 いまClipper Card機能をiPhone 6とApple Watchに実装する計画が進められている。これからは改札でカードの代わりにApple Watchで乗車でき、通勤が格段に便利になる。

Appleは日本でのApple Payの展開についてはコメントしていないが、最重要市場と見ているのは間違いない。今後、日本においてApple Watchで支払いができ、電車に乗れるようになれば、生活がより一層便利になる。Apple Watchを使ってきて、おサイフウォッチ機能は、むしろ日本社会向きだと感じている。

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StarbucksもApple Watch対応

StarbucksではApple Watchでコーヒーを買える。Passbookに格納している「Starbucks Card」を使って支払いをする。レジで、Apple WatchにカードのQRコードを表示し、ウォッチをリーダーにかざして支払いする (上の写真)。今まではiPhoneにStarbucks Cardを表示していたが、Apple Watchをかざすだけでスマートに支払いができる。

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ただ、Apple Watchのアイコンは小さいので、Passbookアプリを探してオープンするのは、慣れるまでに時間がかかる。上の写真左側が筆者のホーム画面で、Passbookアイコンは中央最下部に位置している。レジでの支払いでは、事前にPassbookを開いて準備しておく必要がある (上の写真、右側)。Siriを使い、音声で「Hey Siri Open Passbook」と語りかけ、Passbookをオープンする方法もある。ただ、レジの待ち行列では他人の迷惑になり、控えた方がよさそうだ。

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ホテルのルームキーとなる

Apple Watchがホテルのルームキーとなるサービスも登場している。ホテルチェーン「Starwood Hotels & Resorts」は、iPhoneをルームキーとするサービス「SPG Keyless」を提供している。これをApple Watchに展開している。Apple Watchに部屋番号が表示され、ドアにウォッチをかざすと鍵が開く。ホテルカウンターで長い行列に並ぶ必要は無く、スマートにチェックインできる。

利用者は事前に、iPhoneで必要事項を記入しデバイスを登録をしておく。宿泊24時間以内に通知を受け、確認ボタンを押すとチェックインが完了する。アプリを起動すると部屋番号が表示され、そのまま部屋に向う手順となる。部屋だけでなくホテル施設でも利用できる。Apple Watchと鍵はBluetoothで交信する。SPG Keylessが利用できるホテルは「W Hotels」や「Aloft Hotels」など、ちょっとお洒落なホテルが中心となる。荷物を抱えながらiPhoneを取り出すより、Apple Watchで部屋に入れるのは便利そうだ。

「ウォッチ・ネイティブ」のアプリ

Apple Watchを使ってみて、便利な機能とそうでない機能がはっきり分かってきた。メール、テキストメッセージ、通話機能、カレンダーなどは、確かに便利ではあるが、なくてもそれ程困らない。一方、便利と感じる機能はApple Payや健康管理「Activity」などである。ざっくり区分けすると、iPhoneのセカンドスクリーンになっているアプリは余り便利と感じない。一方で、Apple Watch”ネイティブ”のアプリは便利と感じる。ネイティブアプリは、Apple Watchに搭載されているハードウェア機構を駆使し、有益な機能を提供する。Apple PayではNFC機構であり、Activityのケースでは心拍数計測などのバイオセンサーである。Apple Watchのアプリの数は3000本といわれているが、ほとんどがiPhoneアプリの焼き直しである。今後、ウォッチ・ネイティブのアプリが登場し、クールな機能を提供してくれることを期待する。

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Appleらしいお洒落なデザイン

機能面とは別に、いたるところにAppleらしいお洒落なデザインが施されている。Apple Watchを最初に起動して、iPhoneとペアリングするが、銀河星雲が回転しているようなイメージが登場した (上の写真)。ペアリングでは通常QRコードが使われるが、Apple Watchはポイントクラウドと呼ばれる、データポイントの集合体を使う。銀河星雲が四桁の数字を示し、iPhoneカメラで撮影してペアリングする。ポイントクラウドで機能が向上するわけではないが、単純作業も楽しくできる。

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ガジェットがファッションアイテムになる

やはりAppleの色彩感覚が気になる。スポーツモデル「Watch Sport」のバンドの色は五種類提供されている (上の写真、Apple Storeのショーケース)。実は、この五色の配色は、グリーンを除いて、すべてGoogle Glassのフレームの色に同じである。色調もコピーしたようによく似ている。AppleがGoogle Glassの色を参考にしたとも思えなく、消費者が好む色を絞り込むと、これら五色になるのかもしれない。

筆者はブルーのバンドと装着感に惹かれて、Apple Watchを購入した。このモデルを着装するとすがすがしい気分にな。着装するときは、袖を少しめくり、Apple Watchがチラッと見えるようにしている。Appleがスマートウォッチをデザインすると、ITガジェットからファッションアイテムになる。