Archive for the ‘省エネ’ Category

日本のインフラ事業の強敵か、Googleが未来都市開発に進出

Friday, June 19th, 2015

Googleは未来都市開発に乗り出した。独立会社「Sidewalk Labs」を設立し、住民が生活しやすい都市を開発する。これはIBMやCiscoが手掛けているスマートシティーとは大きく異なる。都市開発ではInternet of Things (IoT) を中心とするITを総動員するだけでなく、建造物の素材やアーキテクチャーも研究対象となる。Googleが開発している自動運転車や再生可能エネルギー発電も視野に入る。このプロジェクトはGoogle Xに続く高度研究所「Google Y」と噂されていた。限られた情報からGoogleの壮大な構想を読み解く。

g416_google_sidewalk_labs_01

Sidewalk Labsとは

Googleは2015年6月、革新的な街づくりを目指す「Sidewalk Labs」を発表した。CEOのLarry Pageはブログの中で、設立経緯や目的を明らかにした。地球規模で都市化が進み (上の写真、国連調査レポート)、人口集中が顕著になっている。Sidewalkは都市部で生活する人々の暮らしを改善するための技術を開発する。これは「Urban Technologies」と呼ばれ、住宅、交通、エネルギーの三分野を対象とする。具体的には、住宅コストを低減し、交通渋滞や電車混雑の少ない効率的な交通網を作り、エネルギー消費量を低減する。

Sidewalkの事業はGoogleのコアビジネスとは異なるため別会社とする。Sidewalkは長期レンジのプロジェクトで、今より10倍住みやすい都市を作ることを目指す。CEOにはBloomberg社の元CEOであるDan Doctoroffが就任する。

Google Yの構想を引き継ぐ

Sidewalkは都市開発における具体的な手法についても言及した。Sidewalkはリアルとバーチャルの世界をテクノロジーで結び、都市部における住民、企業、政府の生活水準の向上を目指す。革新的に進化しているモバイルやIoT技術を活用し、建築では柔軟構造のアーキテクチャーを利用する。Sidewalkは都市開発のための製品を提供するだけでなく、プラットフォームを構築し、パートナー企業とともにソリューション開発に取り組む。これにより、住宅費用が安くなり、通勤時間が短くなり、公園や緑地が増え、安全に自転車に乗ることができる。

Pageは2013年に、新たな研究機関「Google Y」の創設を検討していた。社会が直面する大きな課題を解決することを目標とした。同時に、Googleの次の事業モデルを模索するという意味もあった。最初のテーマとして、空港整備や都市開発が挙げられた。SidewalkはGoogle Yの構想を受け継ぐものとなり、都市開発を中心に事業を進める。

g416_google_sidewalk_labs_02

世界の人口は大都市に集中

Googleが都市開発に乗り出した背景には、世界の人口が都市部に集中していることがある。国連は世界の人口統計「World Urbanization Prospects」を発表した。都市部の人口推移を解析するもので、都市計画などに利用される。このレポートによると、世界は都市部に人口が集中する傾向が強まっている。1950年には全人口の30%が都市部で生活していたが、2014年にはこれが54%に上昇した。更に、2050年には66%になると予測している。

上のグラフがそれを示している。大都市数の推移を示したもので、赤色の部分 (最上部) が人口1000万人以上のメガ都市を示す。2014年のメガ都市のトップは東京 (人口3800万人) で、これにインド・Delhi (同2500万人)、中国・Shanghai (同2300万人) が続く。1990年にはメガ都市の数は10都市であったが、2014年には28都市と三倍近くに増加。2030年には41都市になり、世界の人口の12%がここで生活すると予想している。

日本は人口減少が予想され、労働力の確保などで苦慮している。しかし世界はその反対で、人口の急増と都市部への集中でインフラ整備に苦しんでいる。因みに大阪は、1990年の人口統計で世界第2位であったが、2030年には13位に後退すると予想されている。

g416_google_sidewalk_labs_03

柔軟構造ビル

Sidewalkは具体的な技術については公開していないが、都市開発で目指す柔軟構造ビルのヒントは、Google新本社キャンパスにある。Googleは2015年2月、新キャンパスについて発表した。建物はコンクリート製ではなく、軽量ブロック構造で、必要に応じて解体し移動できる構造になっている。上の写真は建物内部の様子で、右奥の構造物は積木細工のように、解体して移動できる。ガラス繊維でできた透明のドームで外光や外気を取り入れる (写真上部)。建物の周囲には歩道や緑地が整備される。デザインは英国に拠点を置くHeatherwick Studioが手掛ける。

アーキテクチャの特徴は事業内容に応じて建物のレイアウトを再構築できること。自動運転車の製造工場やバイオロジーの植物栽培施設などが必要になると、建物のレイアウトを容易に変更できる。現在のGoogleキャンパスは、ビル周囲に駐車場が広がり樹木は少ない。新キャンパスは自然との調和を重視し、エコロジカルシステムの中に建造物が存在する位置づけとなる。シリコンバレーの本社キャンパスに続き、ロンドン本社もHeatherwick Studioが手掛けると噂されている。Sidewalkが目指す柔軟構造の建造物は、Google新本社がモデルとなるのかもしれない。

g416_google_sidewalk_labs_04

都市交通の整備

都市交通整備で重要なカギを握るのが自動運転技術だ。自動運転車の登場で交通事故が大幅に減少するだけでなく、移動コストも低下する。消費者は自動車を所有するのではなく、必要な際にオンデマンドで無人タクシーを利用する。この方式だと自動車を所有する時と比べ、コストが1/10になるという試算もある。更に、無人タクシーで移動すると駐車場がいらなくなり、土地を有効活用できる。自動運転車の登場で生活にかかるコストが大きく下がる。

Googleは自動運転車「Prototype」(上の写真) の路上試験をこの夏から始める。Prototypeは軽自動車を半円形にした車体に自動運転技術を搭載している。二人乗りで、車内にはハンドル、アクセル、ブレーキペダルは無い。完全自動運転ができるデザインで市街地での移動に適している。

Googleは、電車やバスなど都市交通の整備には、ビッグデータを活用する。都市交通解析システム開発企業「Urban Engines」に投資し、「Internet of Moving Things」の手法で交通ネットワークの最適化を行う。専用アプリ「Urban Engines Maps」を提供し、消費者は電車や自動車で目的地までの経路を検索する。利用者の位置情報を解析することで、電車やバスの乗客の動きを把握できる。解析結果は地方政府の交通部門などに提供され、乗客動向を把握し、運賃政策などで電車やバスの運行を最適化する。既にシンガポール、ブラジル、コロンビア特別区で使われている。

g416_google_sidewalk_labs_05

再生可能エネルギー技術

Googleは省エネ技術だけでなく、再生可能エネルギー関連で豊富な経験がある。Googleは再生可能エネルギー分野に積極的に関与してきた。2007年、同社の慈善団体であるGoogle.orgを通して、「RE < C」というプロジェクトを開始し、発電コストを下げるための技術開発を展開。これがGoogleの再生可能エネルギー開発の切っ掛けとなった。2010年からは、ウィンドファームに投資し、大規模再生可能エネルギー発電事業に参画した。2011年には、世界最大規模のウィンドファーム「Shepherds Flat Wind Farm」に1億ドル出資し市場を驚かせた。一方、Googleの投資手法はハイリスク・ハイリターンで、技術開発で危険性も伴う。2011年、カリフォルニア州に建設している太陽熱発電プロジェクト「Ivanpah Solar Electric Generating System」に投資した (上の写真)。施設は稼働を始めたが、発電量は予定の40%にも満たなく、抜本的な見直しを迫られている。

Googleはこれまでに米国を中心に、20プロジェクトに累計20億ドル投資した。Googleは再生可能エネルギー発電事業に関与するとともに、自社データセンターで使う電力を賄うことも目的としている。

2015年6月、Googleはアフリカで再生可能エネルギー開発を行うことを公表した。ケニアで大規模なウインドファーム「The Lake Turkana Wind Power Project」を展開する。2017年の完成を目指し、同国で消費する電力の20%を生成する。アフリカは急成長が続き、2040年までに消費電力の50%が再生可能エネルギーとなると予測されている。Googleは気球プロジェクト「Project Loon」で上空からインターネット網を構成する。電力とインターネットインフラを供給することで、Googleのアフリカにおける存在感が大幅に増すことになる。

g416_google_sidewalk_labs_06

IoT向けプラットフォーム

Googleの未来都市開発が上手くいくと、住民の生活コストが大幅に低下する。これを支えるのが急速に進化するテクノロジーで、センサーや人工知能がカギを握る。特にセンサー技術の進化は凄まじく、10年後には1兆個のセンサーが使われるとの試算もある。これを「Trillion-Sensor Economy」と呼び、IoTがデバイスを統合するインフラとなる。

Googleは2015年5月、IoT向けのソフトウェア技術「Project Brillo」を発表した (上の写真)。身の回りの家電や自動車など、様々なデバイスを統合するプロジェクトで、三つの領域で構成される。それらはOS、コミュニケーション、ユーザインターフェイスとなる。OSはAndroidをベースとし、IoT向け基本ソフトとして機能する。コミュニケーションでは「Weave」という通信レイヤーを導入し、IoTシステムの上位階層として位置づけ、デバイス、クラウド、スマホ間の通信を司る。ユーザーインターフェイスは、スマホのAndroid上に構築される専用アプリで、室内の電燈などデバイスを操作する。当面はスマートホームを対象とするが、未来都市で大規模に展開されるIoTシステムも視野に入っている。Googleだけでなくパートナー企業は、このプラットフォーム上でIoTソリューションを開発する。

Googleの技術が未来都市にまとまる

Sidewalkは具体的な技術や手法を公開していないが、Googleの新本社キャンパス建設、自動運転技術、ビッグデータ解析手法、再生可能エネルギー開発プロジェクトが未来都市開発に集約される。バラバラに動いていると思っていたプロジェクトが、Sidewalkという共通項で有機的に結合する。Googleは未来都市開発を大都市化が進むインドや中国などで展開する。日本が得意とするインフラ開発であるが、Googleがここに参入することとなり、世界の構図が大きく変わる。

アンドロイド電球

Thursday, August 25th, 2011

Googleは、サンフランシスコで開催した、開発者向けのカンファレンスであるGoogle I/Oにおいて、Android関連技術を発表した。その中で、Android@Homeという、家庭で使用している様々な家電を制御する技術を発表した。

g224a_smart_home_google

Android@Home概要

Android@Homeは、Androidを搭載したタブレットやスマートフォンから、家電を制御するシステムである。Android携帯端末が、家の中の家電を見つけ、交信し、制御する仕組みとなる。Android携帯端末が家電と通信する方式は6LowPANが使われている。6LowPANとは、IPv6 over Low power Wireless Personal Area Networksの略で、低出力のパーソナル・エリア・ネットワークで、IPv6方式で通信する方式である。Google I/Oにおいて、Androidタブレットから、家庭の電灯を制御するデモが行なわれた。上の写真 (出展:Google Inc.) は、Androidタブレットから、電灯をオン・オフしている様子である。また、起床時間には、目覚まし時計が鳴る前に、部屋の電気を徐々に明るくしたり、音楽のボリュームを上げるなどの操作を行なうことができる。更にGoogleは、LEDライト製造企業であるLighting Scienceと提携して、Android Bulb (アンドロイド電球) を開発しているといわれている。Android Bulbとは、LEDライト (下の写真、出展:Lighting Science) に、通信機能を司るチップを組み込んで、Android携帯端末から、無線制御できる電灯である。LEDライトに組み込むチップは、Green Chipと呼ばれ、NXP Semiconductorsから供給される。NXP Semiconductorsは、Philipsからスピンオフしたオランダ企業で、Google純正スマートフォンであるNexus SのNFCチップも提供している。Android Bulbの出荷時期は2011年末といわれている。

g224b_smart_home_google

トレンド

電灯をネットワークとして管理する技術は、Berkeley (カリフォルニア州) に拠点を置くAdura Technologiesなどが開発している。これらの企業は、オフィスビルや公共施設などを対象としているが、Android Bulbは、一般消費者を対象としている。また、Adura Technologiesなどは、ZigBeeのプロトコールで無線通信を行なっている。Googleが採用した6LowPAN は、ZigBeeと異なり、インターネットのプロトコールである。様々な低出力の無線通信プロトコールがあるが、Googleが6LowPANを選択したのは、電灯といえどもアプライアンスであり、これらはインターネット・プロトコールで通信すべしという意図が感じられる。Android Bulbが普及すれば、電灯に留まらず、家庭に設置されている家電を対象に、Android@Homeのスマート・アプライアンスの登場が期待される。

ケーブルテレビの省エネ事業

Thursday, August 25th, 2011

家庭におけるエネルギー監視への関心が高まる中、Comcast (コムキャスト) はこの事業に参入し、特定の地域でサービスを開始した。Comcastは、アメリカで最大手のケーブルテレビ会社で、ケーブルテレビ放送に加え、電話サービスとブロードバンド・サービスを展開している。今般、このトリプルプレイに加え、セキュリティ及びエネルギー監視サービスを開始した。

XFINITY Home Security

Comcastは、2011年6月から、XFINITY Home Securityというブランドで、家庭向けのセキュリティー及びエネルギー監視サービスを開始した。このサービスは、Comcastが家庭のセキュリティを遠隔監視するもので、併せて、家庭にけるエネルギー管理機能を提供するものである。

g223a_smart_home_icontrol

このサービスには、OpenHome Converge (オープンホーム・コンバージ、上の写真、出展はいずれもComcast Corp.) というタブレットからアクセスする。このサービスに加入すると、利用者にこのタブレットが提供され、タッチスクリーンから操作を行なうことができる。OpenHome Convergeは、WiFi、ZigBee、携帯電話のインターフェイスで、家庭内の機器やComcastのセンターと接続される。利用者は、タブレットから、不審者の侵入を検知し、監視カメラの画像をモニターし、空調サーモスタットの設定を行い、室内の電灯のオン・オフを行なうことができる。OpenHome Convergeが、家庭における、セキュリティとエネルギー監視のダッシュボードとして機能する。この他に、パソコンやiPhone (下の写真) から、これらのサービスを利用できる。Comcastは、このサービスを、Houston、Philadelphia、Portland、Jacksonville地区で開始し、サービス価格は月額39.95ドルからとなっている。

g223b_smart_home_icontrol

iControl Networks

Comcastはこのサービスを、Redwood City (カリフォルニア州) に拠点を置くiControl Networksというベンチャー企業のソフトウェアを利用して提供している。iControl Networksは、家庭におけるセキュリティ、エネルギー、ヘルスケアー管理を行う技術を開発している。同社が重点を置いているのがエネルギー管理機能で、タブレットを家庭に設置されているスマートメーターと連動させ、消費者が電力消費量を監視でき、スマート・アプライアンスを制御する機能の開発を行なっている。又、同社は、OpenSMAという業界団体を創設し、SMA (Security、Monitoring、Automation) の分野で標準化を進め、製品間での互換性を推進している。OpenHomeというブランド名が示唆しているように、スマートホームでは、ベンダー間の製品の互換性が普及の鍵を握る。

高校生による節電ソリューション

Thursday, August 18th, 2011

前回のレポートで紹介した通り、オバマ政権は、次世代のスマートグリッド構想について明らかにした。この記者会見の席に、シリコンバレーの高校生二人が招待され、スマートメーターを活用した、節電技術を披露した。

g222a_smart_submeter

Harker Upper School

この二人は、Harker Upper School (ハーカー・アッパー・スクール) という高等学校の学生である。Harker Upper Schoolは、San Jose (カリフォルニア州) にある、私立の高等学校である。発表した二人 (Shreya IndukuriとDaniela Lapidous) は、同校のJunior (日本の高校二年生に相当) で、学校に導入した省エネ技術を紹介した。上の写真 (出展:The White House) は、ホワイトハウスでの記者会見の模様で、二人が演台の前で講演し、それをエネルギー省のSteven Chu (スティーブン・チュー) 長官 (右から二番目) も熱心に聴いていた。二人は学校に、電力消費をモニターする装置を導入して、電力使用量を13%削減することに成功した。二人は、Smart Sub-Meter (スマート・サブメーター) と呼ばれる装置を学校の校舎に設置して、電力消費量を監視するプロジェクトを推進した。Smart Sub-Meterとは簡易電流計で、配電盤の電線をリング状に挟み、流れる電流を測定する装置である。その情報をゲートウェイからインターネットでサーバに送信する構成である。導入したシステムは、Echelon (エシュロン) 社のビル管理システムで、測定した電力を同社のクラウドで監視する構成となっている。

g222b_smart_submeter

二人は、Smart Sub-Meterを、キャンパス内 (上の写真、出展:Harker Upper School) の各校舎に設置して、電力消費量を監視できるようにした。機器を設置して電力消費量を監視していくと、電力消費量に異常な動きがあることが分かった。これを解析すると、同校の体育館は、毎日午後9時から午前3時まで、エアコンが稼動していたことを発見した。このように、キャンパス内の電力消費パターンを監視することで、節電を行い実績をあげた。同時に、他の生徒たちが、自分たちの電力消費量を把握することで、省エネへの意識が向上し、教育効果もあったと報告している。

トレンド

二人は成果を全米の他校にも利用してもらうために、SmartPowerEdという非営利団体を創設した。このサイトにおいて、学校の電力管理システムを導入するための解説や、プロジェクトを進めるため、学校側との調整や資金調達についての説明を掲載している。アメリカの高校生は環境問題に敏感であるとともに、シリコンバレーという土地柄、高校生の時から、起業家精神に富んでいる。

スマート・アプライアンス

Thursday, August 18th, 2011

オバマ大統領のAmerican Recovery and Reinvestment Act (景気対策法) により、45億ドルがスマートグリッド・プロジェクトに拠出され、アメリカ国内では500万個のスマートメーターが設置されている。このプロジェクトには、民間企業から、55億ドルが出資され、官民一体でスマートグリッドの整備が進んでいる。スマートグリッドというインフラの整備と並行して、ユーザ・インターフェイスの部分で、新技術の開発が進んでいる。オバマ大統領が期待している、イノベーションが起こり始めている。このレポートでは、大手企業で開発されている、消費者向けの電力管理システムの最新動向を考察する。

g221a_smart_home_ge

GE Nucleus

アメリカ大企業で、クリーンテックに一番積極的なのが、General Electric (GE) である。ウィンドタービンから家電まで、幅広い製品ポートフォリオを持っている。消費者向けのエネルギー管理システムでは、GE Nucleus (ニュークリアス、上の写真、出展はいずれもGeneral Electric Co.) を発表しており、今年第四四半期に製品が出荷される。価格は200ドル程度になる予定である。GE Nucleusは、家庭の消費電力をモニターするためのデバイスで、ZigBeeのインターフェイスで、スマートメーター、家電、空調サーモスタットなどと交信を行なう。家庭のパソコンに、専用ソフトウェアをインストールし、パソコンから家庭の電力消費を監視することができる。GE Nucleusとパソコンは、EthernetまたはWiFi経由で接続する。GE Nucleusは、そのままコンセントに差し込んで使用する。

g221b_smart_home_ge

同時にGEは、Brillion (ブリリオン) という名称で、家電がスマートグリッドと交信を行なう技術を開発している。Brillion機能を搭載した家電は、上述のGE Nucleus経由でスマートグリッドと交信することができる。これにより家電は、電気料金が安い時間帯に、自動運転できるようになる。上の写真は洗濯機のデモの様子で、利用者はパワーボタンを押すだけで、洗濯機は電気料金が安いオフピークに運転を始める。洗濯機がスマートグリッドと交信して、電気料金体系を把握して、料金が安い時間帯に運転を行なう仕組みである。一方、オーバーライドのボタンを押すと、電気料金に関わらず、直ぐに運転開始する。GEはこの他に、Brillion機能を搭載した食器洗い機、冷蔵庫、乾燥機、レンジなどを販売する予定である。消費者向けインターフェイスでは、ボタン一つで操作できる分かりやすさが鍵となる。スマートグリッドと連携したスマート・アプライアンスが、やっと現実のものとなってきた。