Archive for the ‘demospring10’ Category

パソコン向けリモコン (DEMO Spring 10より)

Friday, May 7th, 2010

ここ最近、ケーブルテレビの加入を止めて、パソコンをテレビに繋いで、ウェブサイトで放送されているテレビ番組を見る家庭が増えてきた。Glide TV (グライドTV) はカリフォルニア州プレザントンに拠点を置き、このような家庭向けに、パソコン用リモコンを開発しているベンチャー企業である。

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Glide TVの機能概要

このリモコンはGlideTV Navigator (上の写真、出展はいずれもGlide TV, Inc.) という名称で、片手に乗る大きさで、パソコン経由でテレビ画面を操作する。利用者は、GlideTV Navigatorを手のひらに乗せて、指でタッチパッドやボタンを操作する。Touchpad (中央の四角い領域) を指でタップするとマウスでクリックする操作になる。Touchpadの右端と最下部を指でなぞると、上下・左右にスクロールする操作になる。タッチパッド外枠の四隅はApplication Controlボタンになっており、東西南北で場所を示し、SWはFunction、NWはEsc、NEはBack Spaceなどとなっている。例えば、FunctionボタンとHomeボタン (最上部赤色のボタン) を同時に押すと、パソコンのアプリケーションの切り替えを行なうことができる。

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利用者は、パソコンに接続されたテレビのモニターを見ながら、GlideTV Navigatorを操作していく。What’s Onという機能では、上の写真の通り、GlideTVがカテゴリー毎に、人気番組の一覧をサムネールの形式で表示する。利用者は、GlideTV Navigatorを操作して、画面をスクロールしながら、希望の番組をクリックする。選択された番組はテレビのモニターに表示され、視聴者はウェブ上のコンテンツを、テレビを見る感覚で楽しむことができる。

テレビを見る形態

利用者はGlideTVで、番組などの検索を行うことができる。検索機能を選択すると、スクリーン上にソフト・キーボードが表示され、 GlideTV Navigatorを操作してキーワードを入力する。更に、検索エンジンとして、Googleをはじめ、Hulu、NetFlix、YouTube、CNN、Pandoraなど様々なサイトを利用できる。GlideTV Navigatorのデモを見たが、片手で直感的に操作でき、使い心地が良さそうである。GlideTV Navigatorは、既に、Amazonなどで販売されており、価格は$99である。不況下において消費者は、ウェブ上で放送されている無料のテレビ番組を見る生活パターンが定着してきた。これからはキーボードの代わりに、GlideTV Navigatorを使って、テレビの上でウェブ・コンテンツをナビゲーションできる。

仮想テレビ会議 (DEMO Spring 10より)

Friday, May 7th, 2010

VenueGen (ベニューゼン) はノースカロライナ州モリスビルに拠点を置き、アバターを使った三次元テレビ会議サービスを提供している会社である。ステージでのデモの後で、VenueGenのブースにおいて、David Gardner (デービッド・ガードナー、CEO) とJeff Crown (ジェフ・クラウン、社長) から、デモを見せてもらいながら、操作方法を教えてもらった。

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VenueGenの機能概要

上のスクリーンショット (出展はいずれもVenueGen) は、女性の説明者がカンファレンス・ルームで、参加者に製品の紹介をしている様子である。説明者はアバターを介して発言し、顔の表情や身振り手振りを加えて、プレゼンテーションを実施していく。VenueGenのデモを見ると、アバターは予想以上に顔の表情が豊かで、身振り手振りが加わり、リアルの人間に近い雰囲気を醸し出していた。また、この女性の背後のスクリーンには、説明用の資料が表示されているが、これはリアルの会議で使用するPowerPointのスライドショーを表示している。会議での説明者と同様に、会議参加者もそれぞれのアバターを介してテレビ会議に出席する。VenueGenは、上述のカンファレンス・ルーム以外にも、様々なシチュエーションを用意している。先生が生徒に教育を行なう場合には、大学における講義室が映し出される。企業が製品発表会を行なう際には、大規模な展示会場を利用することができる。また、課内での懇親会には、プライベートな場が設定できる。仮想テレビ会議はブラウザー上に展開され、リアルの会議に近い雰囲気でインタラクティブに進行する。

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システム概要など

アバターの表情や表現が豊かな背景には、利用者がそれらを細かく操作できる仕組みがあるためである。利用者は画面上で、アバターの表情や手振りを、様々にコントロールできる。(上のスクリーンショット右端の操作パネルを操作する。) 操作パネル最上部の円盤状のアイコンをクリックして、アバターの表情を選択する。表情には、Smile (笑い)、Gasp (驚き)、Grimace (困惑)、Frown (不快)、Scowl (怒り) などが準備されている。同様に身振り手振りについても、アイコンで表現を選択する。VenueGenがリアルな会議に雰囲気が似ている理由について、Gardnerは、発言者はアバターの顔の向き調整することができ、視聴者の方向を見ながら話をすることができるためである、と説明してくれた。Gardnerの名刺の裏には、リアルの写真とアバターが印刷されていたが、アバターを一目見て本人であると判別が付くほど、本人そっくりのアバターであった。

小額投資プラットフォーム (DEMO Spring 10より)

Friday, April 30th, 2010

Invested.in (インベスティッド・イン) は、カリフォルニア州サウザンド・オークスに拠点を置く企業で、小額の投資を募るマーケットプレイスを開設して運用している。個人や団体はこのサイトにプロジェクトの概要を掲載し、投資家から資金を募っている。

Invested.inの機能概要

プロジェクト概要が掲載されたページは、下のスクリーンショット (出展はいずれもInvested.in) の通りで、ここにプロジェクトのタイトルとその内容、目標金額、現在までの投資金額、投資募集終了日等が記載される。投資家はこれらのプロジェクトの中から、プロジェクトの内容や投資へのリターンなどを分析し、投資先を選定する仕組みとなる。

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このページのトップに掲載されている「Help us pay for our #DEMOspring10 launch!」というプロジェクトをクリックすると、プロジェクトの詳細が表示される (下のスクリーンショット)。このプロジェクトは、Invested.inのCEOであるAlon Goren (アラン・ゴラン) が実施しているもので、その内容はDEMO Springに出展した経費を補うために、出資者を募っているものである。目標金額は$10,000で、現時点で$7,331の資金が集まっていることを示している。出資者は出資金額に応じて、 Invested.inのロゴ入りTシャツ ($25) などを受け取ることができる。

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考察

Invested.inには、この他に、「Epitaph」 (エピタフ) というプロジェクトが登録されている。Epitaphは、Rodney Smithのクルーが製作しているウェブ向けの映画 (Webisode) で、このプロジェクトでは映画製作の資金として、$5,000を目標に投資を募っている。投資へのリターンは、映画のDVDとニューヨークでの試写会チケットである。オバマ大統領が選挙運動で、ウェブサイトで資金を募り、寄付金の額に応じて、オバマ・グッズを配布していた。Invested.inも同じ発想で、幅広く個人や団体に、このプラットフォームを提供している。Gorenに会社設立の目的など、詳しく話を聞くことができた。Invested.inはGorenが友人と始めたスタートアップで、審査を経てDemoに出展することができた。ここで全米のメディアに知られることになり、事業展開への大きな一歩を踏み出せたと述べた。Demoのように、ベンチャー企業の登竜門が、イノベーションを生み出す役割を担っていることを、改めて実感した。

嗜好を理解するホームページ (DEMO Spring 10より)

Friday, April 30th, 2010

Genieo Innovation (ジニオ・イノベーション) のCEOであるSol Tzvi (ソル・ツァヴィ) は、我々は情報に縛られていると、両手に掛けられた手錠を示して、ステージの上で聴衆に訴えた。(下の写真、出展:Demo)

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Genieoの機能概要

Genieo Innovationは、イスラエルに拠点を置くベンチャー企業で、同名のGenieoというサービスを開発している。Genieoはデスクトップ上のアプリケーションで、ブラウザーに個人向けのホームページ (Genieo Homepage、下のスクリーンショット、出展:Genieo Innovation) を構成する機能を提供している。Genieo Homepageは個人に特化したポータルで、利用者の嗜好に沿ったニュースを配信する。配信されたニュースには、タイトルと概要が表示され、タイトルをクリックすると元のサイトにリンクする。ニュースに対するフィードバックとしてNot Interesting、Block Feedなどのタグがあり、利用者は必要に応じて意思表示を行なうことができるが、Genieoの特徴は、利用者は何もアクションを取ることなしに、読みたい記事が配信される点である。また、Genieo Homepageには、便利なツールが揃っている。Favorite SitesはGenieoが自動で生成するブックマークである。利用者が頻繁にアクセスするページが表示される。Feedsは利用者の好みのRSS フィードで、このリンクをクリックするとニュース・フィードやフォローしているTweetsが表示される。また、Genioeは、iPhone上にGenieo Homepageを表示する機能もあり、上述のサービスをiPhoneで受けることができる。

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Genieoの仕組み

Genieoのブースにて、TzviやJacob Tenenboem (会長、ジェイコブ・タネンボーム) が、Genieoの仕組みについて解説してくれた。Genieoはパソコンや携帯電話などのマルチ・プラットフォームに、Generic Personalization (汎用的な個人化) 技術を開発している。Genieoは、利用者のウェブサイト閲覧履歴などを参照して、利用者の嗜好をモデル化 (User Behavioral Modeling) する。Geneioは、このモデルに沿って、利用者が望んでいるニュースを配信し、利用者が関心を持っているトピックスを表示するとしている。Genieoは、ニュース配信社や広告エージェントが、利用者の嗜好に沿ったニュースや広告を配信することでビジネスを形成すると説明してくれた。最近はGenieoでニュースを読んでいるが、インストールしたソフトウェアで、非常に深いレベルまで嗜好を解析していることが分かる。

遺失物捜査デバイス (DEMO Spring 10より)

Friday, April 23rd, 2010

Phone Halo (フォン・ヘイロー) という会社のCEOであるJacques Habra (ジャック・ヘイブラ) は、ステージで開口一番、「You are all losers」 (あなた達はみんな負け犬だ) と述べて、製品のデモを行なった。

Phone Haloとは

Phone Haloは、カリフォルニア州サンタバーバラに拠点を置くベンチャー企業で、同名のPhone Haloという製品を開発している。Phone Haloはスマートフォンに搭載するアプリケーションと、Halo Device (下の写真でHabraが左手に持っている、消しゴム大のデバイス、出典:Demo) である。

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Halo Deviceを身の回りの忘れ物し易いアイテム (キーチェインや財布など) につけて使用する。Halo Deviceとスマートフォンが設定した距離以上離れると、Halo Deviceとスマートフォンが、両方とも警告音を発する。会社に行くため家を出るときに、携帯電話を忘れた場合は、キーチェインに付けたHalo Deviceから警告音が発せられ、携帯電話を忘れたことに気付く仕組みである。Phone Haloは、無くしたアイテムを探す際にも利用できる。家の中でHalo Deviceを付けたキーチェインが見当らない際は、スマートフォンのFind Buttonを押すと、Halo Deviceから音が出て、場所が分かる仕組みである。反対に、Halo Deviceのボタンを三秒間押し続けると、スマートフォンから音が出て、場所が分かる仕組みである。

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更に、Halo Deviceを街の中の何処かに置き忘れた際は、スマートフォンのGoogle Maps上にその位置を表示する。(上の写真左側、出典:Phone Halo) GPS搭載のスマートフォンが、Halo Deviceの位置を記録しており、最後に両社のコンタクトが途切れた場所をGoogle Mapsに表示して、利用者に遺失物の位置を知らせる構造となっている。

考察

Habraが冒頭に述べた「You are all losers」 とは、みんな持ち物を置き忘れて困った経験があるね、という意味であった。そして、Habraは自分もその一人であると、付け加えた。このステージの後、昼食でHabraと隣り合わせになり、Habraから資金を募った経緯などの話を聞いていた。話しが終わりHabraが席を立ったが、そこに彼の自動車のキーが置き忘れられていた。もうHabraの姿はなく、キーをPhone Haloのブースに届けたというハプニングがあった。出来過ぎた状況であるが現実のシーンで、Habraのような落し物をし易い人物には、Phone Haloは必需品かと意外な局面で納得した。因みにキーにはHalo Deviceは付いていなかった。