Archive for February, 2012

小売店舗の在庫検索アプリ

Friday, February 24th, 2012

消費者は、ウェブサイトで購入したい商品の検索を行い、どのオンライン・ストアーで商品が販売されているかを見つけることができる。Retailigence (リテイリジェンス) というベンチャー企業は、購入したい商品がどの小売店舗で販売されていて、商品の在庫があるかどうかを検索できる技術を提供している。

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Retailigenceの技術概要

Retailigenceは小売店舗やブランドと提携して、小売店舗で販売している商品とその在庫状況をAPIの形式で提供するサービスを展開している。ショッピング・アプリ開発者は、アプリにこのAPIを組み込んで、店舗で販売している商品名と在庫状況を消費者に提供する。消費者はスマートフォンから、ショッピング・アプリを使って、商品を検索し、商品が何処で販売されているか、また、その店舗に在庫があるかどうかを調べることができる。RetailigenceのAPIを使ったアプリは50種類以上提供されているが、その中で人気アプリはLayar (レイヤー) で、Augmented Realityを使った、ショッピング・ツールを提供している。Layarで、「Where Can I Buy?」 (上のスクリーンショット左側、出展はいずれもVentureClef) という項目を選択して、購買したい商品がどの店舗で売られているかを検索することができる。次に商品名を入力して検索を開始する。ここでは「flatware」(食器類)で検索しており、商品が販売されている店舗が、カメラの画像上に表示 (同右側) されている。

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カメラ画像下部に、この商品はMacy’s百貨店のSunnyvale店で販売されていると表示されている。その下のバスケットのアイコンに商品名「Reed & Barton」の食器類が表示され、そのアイコンにタッチすると、その商品の詳細情報 (上のスクリーンショット左側) が表示される。このページで商品説明を読み価格を確認して、「find in store」ボタンにタッチすると店舗の在庫状況が表示される。店舗の在庫状況検索では、消費者の郵便番号を入力し、アプリは一番近い店舗における在庫状況を標示する。検索結果 (同右側) では、Macy’s Sunnyvale店の在庫状況は「not available」で、在庫が切れていることを示しているが、Stanford店は「limited availability」で、在庫があることを示している。消費者はRetailigenceの機能を使って、買いたい商品がどこで販売されているか、そして、在庫状況を確認して、買い物に出かけることができる。

店舗向けセルフ・チェックアウト

Friday, February 24th, 2012

小売店舗において、消費者のスマートフォンで会計を行なうセルフ・チェックアウトは、Apple Storeだけでなく、他店に広がる兆しを見せている。Apple StoreにおけるEasyPayに相当する技術が、ベンチャー企業から登場し、小売店舗でトライアルが始まっている。

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AisleBuyerというベンチャー企業

AisleBuyer (アイルバイヤー) は、小売店舗向けに、スマートフォンで買い物をする基盤技術を提供しているベンチャー企業である。AisleBuyerは、小売店舗において消費者が買い物をして、自分で会計を行なう、スマートフォン向けの製品を提供している。この製品は、Magic Beans (マジック・ビーンズ) という子供向け玩具店で導入されている。同社は、消費者向けに、同名のMagic Beansというアプリをを提供している。消費者は、Magic Beansを起動して、店舗内で商品のバーコードをスキャン (上のスクリーンショット左側、出展:VentureClef) すると、商品概要 (同右側) が表示される。商品の矢印にタッチすると、消費者の商品に対するコメントを閲覧でき、利用者の評判を手がかりに商品を選択できる。消費者は購買する商品を選んだら、「Buy Now」というボタンを押して、買い物かごに入れておく。買い物が終了すると、Magic Beansに登録しているクレジットカードで決済を行い、レシートを受け取る。消費者は、このレシートと商品を店舗スタッフに示して、店舗をでる仕組みとなる。

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小売店舗側のメリット

Magic Beansは、消費者にとってみると、商品情報閲覧のための、また、セルフ・チェックアウトのためのツールである。一方で、小売店舗側からすると、Magic Beansは、どの顧客がどの商品をスキャンして、どの商品を購買したか、又は、購入しないで棚に戻したかなど、顧客動向を把握するツールとなる。この情報を元に、店舗側は店舗内の顧客に対して、特売情報を配信したり、顧客の嗜好に沿った商品情報を提供できる。また、店舗内で探している商品が品切れの場合や、好みのサイズや色の製品が無い場合には、オンライン・ストアー経由で、商品を提供できる。AisleBuyerは、店舗側に販売状況解析データ (上のスクリーンショット、出展:AisleBuyer) を提供している。商品販売数量や販売金額などの基礎データのほかに、顧客が商品をスキャンした回数や特売情報を配信した回数などを提供している。AisleBuyerは、セルフ・チェックアウトと顧客動向把握のツールであり、小売店舗におけるショッピングの新しい形態を提案している。

Apple Storeセルフ・チェックアウト

Friday, February 17th, 2012

スマートフォンの普及に呼応して、小売店舗において、消費者がスマートフォンで会計を行なう、セルフ・チェックアウト方式が登場している。消費者は、店舗で買い物を済ませ、レジの列に並ぶ代わりに、スマートフォンに登録しているクレジットカードで、会計を行なう方式である。消費者としては、レジで順番を待つ必要がなくなり、店舗側としては、会計スタッフの負荷を削減できるメリットがある。更に、店舗側としては、消費者の購買パターンを把握でき、消費者の嗜好に沿ったクーポンの発行などが可能となる。Apple Storeもセルフ・チェックアウト方式での運用を開始した。

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Apple Storeでのセルフ・チェックアウト

Appleは、2011年11月より、Apple Storeで消費者がセルフ・チェックアウトできるサービスを開始した。このサービスはEasyPayという名称で、「Apple Store」というアプリに実装されている。消費者はアプリを起動して、商品バーコードを読み込み、iPhoneで決済を行なう仕組みである。実際に、Apple Store・Palo Alto店  (上のスクリーンショット、出展はいずれもVentureClef) で買い物をした際に、EasyPayを試してみた。店舗ではApple Storeのスタッフが、EasyPayの使い方について丁寧に教えてくれ、EasyPayのサービス指針についても解説してくれた。

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EasyPayでの決済方法

店舗でアプリを起動すると、WiFiネットワーク選択の画面が表示され、ここでApple StoreのWiFiネットワークを選択した。EasyPayはApple StoreのWiFi環境だけで動作する構造となっている。次にアプリのCartアイコンにタッチすると、初期画面 (上のスクリーンショット左側) が表示され、いまPalo Alto店にいることが示された。そして画面最上部のEasyPayアイコンにタッチして、iPhoneのカメラから、商品バーコードを読み込んだ (同右側)。

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バーコードを読み込むと、アプリ画面に商品概要 (上のスクリーンショット左側) が表示された。ここで、緑色のPay Nowボタンを押すと、決済画面 (同右側) に進む。決済はiTunes Storeに登録しているクレジットカードで行なわれ、Apple IDのパスワードを入力し、Sign Inボタンを押し決済が完了した。消費税はiPhoneの位置情報から決定され、Palo Alto市の消費税率8.25%が適用された。今回はEasyPayを使った最初の買い物であったため、登録しているクレジットカードのセキュリティ・コードの入力を求められた。決済が終了すると確認画面 (下のスクリーンショット左側) が表示され、レシートがアプリ (同右側) と指定の電子メールにPDFファイルで送付された。これで全ての処理が完了し、購買した商品を持って店を出た。

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EasyPayのコンセプト

EasyPayを使うと、商品を購入する際に、商品のバーコードを読み込み、商品の詳細情報を閲覧できる。下のスクリーンショット左側は、EasyPayでバーコードを読み込んだところで、商品概要や価格などが表示されている。この画面下のReviewsボタンにタッチすると、消費者の評価 (同右側) を読むことができ、他に商品仕様や写真などの情報を参考に、商品を選択できる。前述のApple Storeスタッフによると、セルフ・チェックアウトの対象は低価格商品に限られており、Macなどの機器には適用されていない。今までは会計を行なう際に、青色のTシャツを着た店舗スタッフに商品を持参し、スタッフが持っているiPodで商品のバーコードをスキャンし、クレジットカードを読み込み、支払いを行なっていた。これからは、消費者が自らのiPhoneでチェックアウトでき、EasyPayは店舗スタッフ向け端末のPOS機能を、アプリに載せた形になっている。

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買い物を済ませて、購買した商品をそのまま手に持って外に出た。商品には購買した印は付加されず、レシートの提示も求められず、そのまま歩いて外に出た。商品には、元々、盗難防止用のタグもついていない。Apple Storeのスタッフによると、「Apple Storeのコンセプトは、顧客の自主申告を尊重すること」で、万引き対策は行なっていないと説明してくれた。それでは、顧客を信頼しているのかと尋ねると、Yesとの回答はなく、EasyPayによる「追加コスト」は織り込み済みとの印象を受けた。一方、Apple Store側としては、EasyPayでスタッフの会計業務の負荷を軽減できるほか、顧客の購買パターンを詳細にログできるメリットがある。

EasyPayを使った印象は、簡単に会計処理ができて確かに便利であり、セルフ・チェックアウトが普及する手ごたえを感じた。それに加え、EasyPayを使うと、スタッフの手を煩わせないで自分ひとりで会計をし、スタッフの検閲も無く商品を持って外に出ることができる。この仕組みは快感であり、終に消費者は自由を得た心持であった。Apple Storeの顧客の自主性を尊重するサービスは、Appleらしい粋な計らいである。

ソーシャル・モバイル社会と広告

Friday, February 10th, 2012

ウェブサイトでの利用者の挙動を把握して、最適な広告メッセージを配信する方式を、ターゲッティング広告と呼んでいる。最近は、消費者はデスクトップでウェブサイトを閲覧する時間より、スマートフォンでアプリに費やす時間のほうが長くなってきた。消費者の活動の場が、デスクトップからスマートフォンなどのモバイル端末に移ってきた。スマートフォンでゲームやFacebookやTwitterに費やす時間が大きな割合を占めてきた。このような消費者層に、いかに効果的な広告メッセージを配信するべきかが議論され、ベンチャー企業から様々な技術が登場している。

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ThinkNearというベンチャー企業

ThinkNear (シンクニアー) は、New Yorkに拠点を置き、クーポン配信技術を開発しているベンチャー企業である。2011年1月に創業したばかりの若い企業で、消費者の位置情報に応じたクーポンの配信技術を開発している。消費者が特定の小売店舗の近くにいると、その店舗の広告バナーが消費者のスマートフォンに表示される。上のグラフィックス (出展:VentureClef) はその事例で、Meze Grillというレストランの広告バナーがスマートフォンに表示され、その広告バナーにタッチしたところである。左側画面はMeze Grillのクーポン概要で、10%の値引きを受けることができる。更に、レストランまでの距離は0.48マイル (770メートル) のあることを示している。このクーポンは、レストランの近くにいる人だけに送信されている。右側画面はクーポン概要の続きで、レストランの場所や営業時間などが記載されている。上部の枠内に電子メールアドレスを入力して、「Get coupon code」ボタンを押すと、電子メールにクーポンが送信される。

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上のスクリーンショット (出展:VentureClef) がその様子である。左側画面は、電子メールでクーポンを送信した様子である。この画面の「Show My Code」ボタンを押すと、右側画面にリンクする。この画面はThinkNearのウェブサイトで、ここにOffer Code (D347D1というコード) が表示され、消費者はレストランにおいてこの画面を提示して値引きを受ける。この画面には値引率のほかに、クーポンの有効期限 (2月13日 7:30 PM) や、レストラン側の責任者の氏名 (Ricky) も記載されている。

指定時間にクーポンを配信

スマートフォンの位置情報をキーに、店舗近辺にいる消費者だけに広告メッセージを配信する方式は、多くの企業から登場している。ThinkNearの特徴は、小売店舗の客足が低調な時にクーポンを発行し、顧客を呼び込む技術である。このため店舗側は、ビジネスが低調な時間帯を指定しておき、この時間帯に限ってクーポンが発行される。更に、ThinkNearは、天候 (雨や雪が降っているとき)やイベント (スポーツの試合が開催されているときなど)の外的要因をモニターし、クーポンの発行を行なう。また、店舗側は値引率の範囲を指定しておけば、ThinkNearは上記条件で売上げが最大になるよう値引率を算定する。Grouponのような共同購入クーポンでは、消費者が一度に店舗に押し寄せ、その後は客足が途絶えてしまう問題点が指摘されている。ThinkNearでは、ビジネスが低調な時に継続して、店舗近傍の消費者にクーポンを発行し、安定した来客を目指している。

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Twitterマイニングと広告配信

ソーシャル・モバイル社会でのターゲッティング広告で、別のアプローチを取っているのがOneRiot (ワンライアット) という企業である。OneRiotは、公開されているTwitterのTweetを解析して、Twitter利用者の嗜好、性別、位置情報などを把握し、利用者のスマートフォンに最適な広告メッセージを配信する技術を開発している。上のグラフィックス (出展:OneRiot) がその事例で、P.F. Chang’sという中華料理レストランが、AtlantaとPhoenixに住んでいる、若いビジネスマンで、ダイニングに興味ある利用者に、ハッピー・アワーの広告を配信している様子である。左側画面がその広告で、午後3時から午後6時までがハッピー・アワーで、飲み物などが無料になるなど、お得な情報が表示されている。画面上部のTwitterボタンを押すと、Twitterページ (右側) に移り、既に内容は書き込まれており、発信ボタンを押すと、「P.F. Chang’sのハッピー・アワーに向かっているところ」というメッセージが投稿される。

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OneRiotのこの技法はSocial Targeting Engine (上のグラフィックス、出展:OneRiot) と呼ばれ、Twitterを解析することで、利用者の言語、性別、居住地、嗜好などを把握する。これらの情報を元に、利用者を区分けして、AtlantaとPhoenixに住んでいる、若いビジネスマンで、ダイニングに興味ある利用者を特定することができる。OneRiotは、2011年9月に、@WalmartLabsに買収されており、現在は同研究所で、開発を続けている。先にレポートした通り、@WalmartLabsはソーシャル・メディアに対して、Big Data解析をリアルタイムで実行する技術を開発しており、OneRiotがその一翼を担っている。ソーシャル・モバイル社会では、消費者の生活パターンが大きく変わり、ソーシャル・メディアと位置情報を解析し、新しい広告配信技術が生まれている。

見えてきたFacebookの事業戦略

Sunday, February 5th, 2012

Facebookは、2012年2月1日に、新規株式公開 (IPO) のための申請書類を、証券取引委員会 (Securities and Exchange Commission) に提出した。この申請書類は、Registration Statementと呼ばれ、Facebookの業績や事業内容が詳細に記述されている。シリコンバレーはFacebookの大型IPOで活気付いているが、市場は何故Facebookを高く評価するのか。また、この評価は妥当なのか。Facebookの申請書類を読むと、その手掛かりが見えてくる。

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Facebookの業績は

申請書類でFacebookの業績が、初めて明らかになった。Facebookの2011年度の売上高は37億1100万ドルで、純利益は10億ドルである。前年度に比べ、それぞれ88%と65%の伸びを示している。Facebookの売り上げに占める広告売上高の割合は85%で、売り上げの殆どが広告収入である。Facebookの業績を、2004年にIPOを行なったGoogleと比較すると、その位置づけが良く分かる。上のグラフ (出展: VentureClef) は、両社の純利益を創業年から比較したもので、両社はよく似た軌跡を辿って成長している。但し、Facebookは9年目に、Googleは7年目にIPOを行なっており、IPO前年の業績を比較すると、Facebookが売上高で2.5倍、純利益で9.4倍とGoogleを上回っている。Facebookは事業構成が確立してからIPOを行なっている。また、2011年度のGoogleの純利益と比較すると、Facebookの純利益は1/10で、会社の規模としては、まだまだ小さい。

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しかし、Facebookの時価総額は1000億ドルになる、という評価もある。申請書類提出前までは、Facebookの株はプライベート・マーケットで取引されており、最新の時価総額は756億ドルである。これは、SharesPost (上のグラフィックス、出展:SharesPoint) という取引サービスでの評価額である。SharesPostは未公開株売買システムで、会員はこのサイトで未公開株の売り買いができる。SharesPostの数字は1000億ドルには届かないが、現実的な評価である。Googleが上場した際の時価総額は270億ドルで、Facebookの評価はその三倍程度となる。現在のGoogleの時価総額 (1939億ドル) と比較すると、約半分となる。

Facebookの事業構造は

Facebookは、Googleと比較しても、その企業価値が高く評価されている。市場はFacebookのどこに価値を見出しているのか、申請書類からその根拠を分析してみた。前述の通り、Facebook収入の殆どが広告事業からである。Facebookの広告は、よく知られているように、Sponsored Ads (下のグラフィックス、出展:Facebook) と呼ばれ、利用者のNews Feed右横に表示される。

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広告枠は、タイトル、商品概要、写真で構成され、タイトルをクリックすると、そのサイト又は企業広告ページ (Facebook Page) にリンクする。この広告は利用者の嗜好に沿って表示される。上の事例では、利用者であるSusan Liはスタンフォード大学卒業生であり、広告欄には同大学のクラブの広告が表示されている。現在Facebookの広告収入は、このSponsored Adsだけである。しかもこの広告は、パソコンのデスクトップだけに配信され、スマートフォンなどの携帯端末には広告は表示されていない。Facebookは今年初頭より、Sponsored Storiesという新形式の広告を開始した。これは、利用者のNews Feedに配信している広告メッセージを、有料で強化するものである。企業は無料で企業広告ページを開設でき、ここで商品のプロモーションを行なっている。利用者がこのページでLikeボタンを押すと、その企業の広告メッセージが、その利用者のNews Feedに配信される。下のグラフィックス (出展:VentureClef) がその事例で、Coca-Colaの企業広告ページでLikeボタンを押すと、「コカコーラ白熊と一緒にスーパーボールを観よう」という広告メッセージがNews Feedに配信される。この広告は引き続き無料で提供されるが、料金を支払えばSponsored Storiesという方式で、広告メッセージが目立つ形で利用者に配信される。具体的には、広告メッセージが優先的に表示されたり、表示回数が多くなり、利用者の目に留まる機会が増える。

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Facebookの将来性は

Facebookの売上高は利用者数に依存しており、売上げを増やすために、Facebookは機能を強化 (Timelineなど) して、新規利用者を獲得している。一方、世界のインターネット利用者数は20億人といわれており、Facebook利用者数は8.45億人で、残された部分はそれ程大きく無い。このためFacebookは、事業を拡大するために、単位利用者当たりの広告収入を増やすことを試みており、その第一弾が、Sponsored Storiesということになる。今までは無料で利用できた企業広告ページが、一部有料化され、Facebookの広告機能が有料化に向かっている。一方、全く事業化できていない領域がモバイルである。スマートフォンの小さな画面に広告バナーを表示することは、利用者の抵抗が大きい。このため、Sponsored Storiesを携帯端末に配信し、モバイル広告事業を開始するとの噂もある。携帯端末を中心に、広告事業未着手の分野が、Facebook成長のリスク要因となると同時に、これからの収入源となる。Facebookが市場から高く評価されている理由は、未着手の事業分野が広大で、今後大規模な収入が期待されるからである。