Archive for June, 2013

「The Internship」、Googleを舞台とするアメリカ版人情喜劇映画

Thursday, June 27th, 2013

今月、映画「The Internship」が、封切られた。この映画は、二人の中年セールスマンが、Googleインターンに採用され、頭脳明晰な大学生と、Google就職を争う、コメディー映画である。監督は「Night at the Museum」を手掛けたShawn Levyで、主演はVince Vaughn (Billy役、下の写真左側) とOwen Wilson (Nick役、同右側) である。Googleキャンパスを舞台に物語が展開し、Google製品が多数登場する、IT業界関係者必見の映画である。(写真出展は断りがない限り20th Century Fox。)

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あらすじ (結末は伏せて)

BillyとNickは時計販売会社に勤めていたが、会社が倒産し、職を失う。経営者から、時間はスマートフォンで見るもので、時計は存在価値を失った、と告げられる。Billyは職を探すが見つからない。あるとき、Google検索で、「Google」というキーワードで検索すると、Googleインターン募集が現れた。BillyはNickを誘い、Google採用チームと、テレビ会議でインタビューを受けた。採用チームは、二人が年を取りすぎていると反対したが、一人 (Lyle、Josh Brener) が、インターンの多様化が必要と主張し、二人は見事採用された。

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Googleで大学生に交じってオリエンテーションを受ける(上の写真)。アナログ世代がデジタル世代の中で葛藤する。最初から最後まで、Googleのテーマが登場する。

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Nickはビル内に展示されているでスペースシップに驚く (上の写真)。ここでGoogle女性幹部社員Dana (Rose Byrne) に出会う。Nickは、スペースシップはどこから打ち上げられたのかと聞くと、Danaは、そのフレーズで検索したら、とそっけない返答。

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Googleインターンは、頭脳明晰な若者が揃っており、チームに分かれ、就職をかけ競争する (上の写真)。競争相手となるGraham (Max Minghella) は、有名校のインターンを自分のチームに引き寄せる。前述のGoogle採用チームのLyleは、落ちこぼれたインターンを集め、そのチームのリーダとなる。

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Billy とNickは落ちこぼれチームに入る。Google指導教官から各チームに課題が提出された。その一つがGmailカスタマー・サポート。Billyは徹夜でGmailを勉強。Billyは居合わせたGoogleエンジニアからコンピュータについて教えてもらう (上の写真)。お蔭で、Billyはコールセンターで、利用者のGmailに関する質問に、何とか答えることができた。しかし、大変なミスを犯してしまう。

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別の課題で、アプリ開発に行き詰まり、落ちこぼれチームはSan Franciscoにでかけ、バーでテキーラを飲む(上の写真)。翌朝、二日酔いで、ゴールデンゲート・ブリッジを見下ろしながら、アプリのヒントを得た。テキスト・メッセージから、飲酒運転を検知するアプリである。これを開発し、競争で優位に立つが、Gmailコールセンターでのミスは大きく、挽回は絶望的に。。。

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Googleクラウド・サービスが次々に登場

映画はGoogle本社キャンパスで展開し、Googleの様々な製品が登場する。Billyは自動車に手を振るが、自動車にはだれも乗っていない (上の写真)。上述の通り、各チームはGmailコールセンターで顧客対応を競い合う。Google+ Hangoutでのビデオ会議やGoogle Calendarも登場。Billyたちは、Google検索エンジン連動広告AdWordsをピザ・レストランに売り込む。コーポレート・カラーで塗装されたGoogle自転車に乗ってキャンパス内を駆け抜ける。The Internshipは、Googleをテーマとしたコメディーで、気楽に楽しめる映画である。映画はさわやかなタッチで、中年アナログ人間の葛藤と、デジタル世代の不安を描いている。両世代を結びつけるテーマがGoogleで、Googleプロモーションの色彩も見え隠れする。

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Googleインターン制度の現実

Googleは学生向けウェブページを開設し (上のスクリーンショット、出展:Google)、ここでインターンに関する情報を発信し、人材を募集している。インターンは技術系と非技術系に分かれて採用される。採用時期は不定期で、大学のスケジュールに合わせて応募できる。インターンは最低三か月間、フルタイムで仕事をすることが求められる。このページには、Googleでの仕事の様子や採用プロセスが記載されている。インターン期間中は、業務実習の他に、セミナーが開催される。チームに分かれた議論も行われ、映画のシーンが現実に行われている。ウェブページには、映画のサムネールが掲載され、学生の興味をそそっている。

8月にはSteve Jobsを描いた映画「Jobs」が封切られる予定である。Ashton Kutcherがクールな天才Jobsを演じる。この夏は映画スクリーン上でもGoogleとAppleが対決する構図となる。

Google I/Oレポート(4) Google Play Music、音楽配信サービスへ向かう

Thursday, June 20th, 2013

Google開発者向けカンファレンスGoogle I/Oでは、Android部門エンジニアリング・ディレクタChris Yergaが、Google Play Music新機能について説明した。Google Play Musicは、All Accessという、音楽配信サービスを開始し、利用者は月額9.99ドルで、300万曲の中から、好きな音楽を選んで聴くことができるようになった。

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All Access音楽配信サービス

上のスクリーンショットは、Nexus 7タブレットで、Google Play Musicアプリを使っている様子である。左側画面はAll Access機能で、Googleが提供しているアルバムが表示されている。Recommendedタブは、利用者の嗜好に沿った音楽を推奨する機能で、この画面には、Recommended for Youとして、Demi Lovatoのアルバムなどが推奨されている。これらアルバムの中から好きな音楽を選ぶと、デバイスに音楽がストリーミングされる。タイトルにタッチすると、一呼吸、音楽がバッファリングされるが、その後は、途切れることなく音楽が流れ、ストリーミングされていることを意識することは無い。上のスクリーンショット右側は、My Libraryを選択したところで、利用者の音楽ライブラリーが表示される。これは従来から提供されている機能で、利用者がクラウドに格納している音楽を聴くことができる。Apple iTunes Matchに匹敵するサービスで、利用者は2万曲をクラウドに格納できる。

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好みのテーマでラジオ局を開設

All AccessはRadioという機能を提供している。これはPandoraのRadio Stationに相当する機能で、利用者は特定音楽のラジオ局を作成できる。上のスクリーンショットがその様子である。左側画面はNorah JohnsのCome Away With Meを聞いているところで、ここでStart radioボタンを押すと、ラジオ局を設定できる。同右側が設定したラジオ局で、ここにはNorah Jonesやこのアルバムと同じ嗜好の音楽がキューイングされ、連続して演奏される。

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All Accessではキーワードで音楽を検索できる。上のスクリーンショット左側は「Chris Botti」で検索し、To Love Againというアルバムを聴いている様子である。ここでMy Libraryボタンを押すと、このアルバムが利用者の音楽ライブラリーに追加される (同右側)。この他に、Add to Playlistボタンを押すと、音楽がプレー・リストに追加される。Add to Queueボタンでは、今演奏されている音楽のキューに追加される。Buyボタンを押すとGoogle Musicで音楽を購入できる。

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Google Play Musicでは、アプリを起動するとListen Nowというページが表示される。ここには利用者の一番好きな音楽が表示され、すぐに音楽を聴くことができる仕組みになっている。上のスクリーンショット左側がその様子で、ここには、開設したNorah Jonesラジオ局、最近聴いた音楽、Google推奨の音楽が表示されている。Featured Playlistを選択すると、音楽専門家が作成したプレーリストを聴くことができる。右側画面はその様子で、「The World of Justin Timberlake」というプレーリストで、ここでTimberlakeの人気音楽を連続して聴くことができる。

Appleも音楽配信に向かう

Appleは、開発者向けカンファレンスWorld Wide Developers Conferenceで、iTunes Radioという音楽配信サービスを発表した。iTunes Radioは、Apple版音楽配信サービスで、利用者はStation (ラジオ局) から配信される音楽を聴く方式である。広告ベースの無料サービスである。下の写真 (出展:Apple) がiTunes Radioで、Featured StationはiTunesが推奨するラジオ局 (左側)。利用者は自分の好みのステーション (My Station) を設定することができる (右側)。ここではRihanna Radioを設定した様子である。

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音楽コンテンツ所有から配信に

この市場で先行しているSpotifyは、スウェーデンで誕生した企業で、2008年から、音楽配信サービスを提供している。アメリカでは、Pandoraが、Music Genom Projectで、音楽遺伝子解析ともいえる、音楽の特性を厳密に定義する作業を行った。音楽を構成する遺伝子は400あり、それぞれの音楽を聴き、どの遺伝子を有しているかを解析した。Pandoraはこの機能を、音楽配算サービスに取り入れ、事業を展開している。市場はApple iTunes StoreやGoogle Play Musicで音楽を購入し、デバイスに格納して利用する方式から、音楽配信サービスに向かい始めた。映画配信サービスNetflixのように、オンデマンドで音楽を楽しむ方式である。若い世代は、音楽を所有することなく、ラジオを聴く感覚で音楽を楽しむ方式が手軽で便利であると評価し始めた。

AppleがiOSのデザインを一新、Androidとの差別化が鮮明に

Monday, June 10th, 2013

Appleは、2013年6月10日、San FranciscoでWorldwide Developers Conference (WWDC) を開催。基調講演で、Apple最新技術が紹介された。基調講演は、ストリーミング・ビデオで、iOSやMacに配信された。このレポートでは、デザインが一新されたiOS7を中心に、新機能をレビューし、Androidとの関係を考察する。

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iOS7のインターフェイスがシンプルに

iOS7はデザインが一新され、画面がシンプルでカラフルになった。基調講演では、Jonathan Iveが、iOS7の新しいデザインについて、ビデオで解説した。(このビデオはAppleサイトに掲載されている。) Iveによると、iOS7は利用者の生活を豊かにすることが目的。単に美しいデザインをするのではなく、簡単に使え、楽しめるデザインを追求した。上のグラフィックス (出展はすべてApple Inc.) 左側が、iOS7の新デザインである。背景が淡い色彩となり、アイコンはフラットなデザインとなった。同右側は、現在のiOS6で、skeuomorphic (オブジェクトを実物そっくりに表現) と言われるデザインである。iOS6は、重厚で凝ったデザインであるのに対し、iOS7はパステル調の色彩で、軽やかな質感である。

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デザインの要素を見ていくと

Iveはデザインを構成する要素技術を解説。UIは透明感を持ち、背後の色彩が透けて見えるデザインとなっている。上はメール作成の画面で、ソフト・キーボード越しに、背後の写真の色彩が透けて見える。天気予報の画面では、今の気温は華氏29度 (摂氏零下2度) で雪と表示され、背後では、アニメーションで、雪が降る。

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iPhoneを傾けると、それに伴い、画面表示がわずかに変わる。上は、iPhoneを傾けたところで、表面のアイコンと背後の写真が動き、アイコンが写真の上に浮いているように見える。UIに深みを持たせている。iOS7は、シンプルなデザインで、利用者が機能を簡単に利用できるよう設計されている。

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iOS7でマルチタスキングをサポート

Control Centerが新設された。Control Centerとは、デバイスのセッティングを行う機能である。Airplane Modeやディスプレイ輝度の調整などを行う。スクリーンを下から上方にスワイプする(上のグラフィックス左側)と、Control Center画面が現れる (同右側)。今までは、Settingsアイコンを起動していたが、スワイプするだけで頻繁に使う機能にアクセスでき、便利になった。

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iOS7はマルチタスキング機能を搭載した。ホームボタンを二回押すと、マルチタスキング画面が現れる(上のグラフィックス左側)。ここで希望するアプリを選択し利用する。同右側は、カレンダー・アプリを選択した様子。iOS7は、利用者の好みのアプリを理解し、アプリが起動される前に、コンテンツをアップデートする。右側は、利用者がカレンダー・アプリを選択すると、コンテンツは既にアップデートされている。

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SafariにiCloud Keychainという機能が加わった。iCloud Keychain とは、iOS7とOS X向けの機能で、利用者に代わって、Safariブラウザーが、ウェブサイトのパスワードを管理する。SafariのAutoFill機能で、Names and Passwordsのタグをオンにしておくと、利用者がウェブサイトにログインすると、Safariが自動でIDとパスワードを入力する。上の写真はMacで、Safariが自動で、IDとパスワードを入力している様子。Credit Cardsのタグをオンにしておくと、Safariが自動で、クレジットカード情報を入力する。人間がパスワードを管理する方式は限界に達し、これからはSafariに任せるほうが安全かもしれない。

Samsung Galaxyに対抗する機能

AirDropは、近くにいる友人に、写真を送信する機能である。利用者は、共有する写真を選び、人物アイコンから、送信先を選ぶ (下のグラフィックス左側)。写真を受信した友人は、ホーム画面にAirDropメッセージが表示され、Acceptボタンを押して、写真を受信する(同右側)。写真は、WiFi又はBluetoothで、暗号化され送信される。写真の他に、ビデオ、住所情報を送ることができる。

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Samsungは、S Beamという名称で、スマートフォンをタッチするだけで、NFC経由で、写真やビデオを送信する方式を提供している。SamsungはS Beamを、Appleより先行している機能として位置づけ、テレビ・コマーシャルを展開している。AppleはAirDropで Galaxy S Beamに対抗する構図となっている。

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iOSと自動車の連携

iOS in the Carは自動車に搭載するシステムで、利用者のiOSデバイスと連携して動作する。iOS in the Carは、電話、音楽、地図、メッセージ機能を提供している。これら機能を、Siri音声インターフェイスでなどで操作する。電話機能で、電話の受信・発信を行う。音楽機能でライブラリーの音楽を再生する。地図機能はカーナビとして使える(上のグラフィックス)。メッセージ機能で、テキスト・メッセージを送受信する。iOS in the Carは、ホンダなど12の自動車メーカーが、2014年から搭載予定である。

Spotifyに対抗する音楽ストリーミング

iTunes Radioは、Appleが開始した音楽ストリーミング・サービス。利用者はStationを選択して、ステーションが配信する音楽をストリーミングで受信する。Featured Stationは、iTunesが推奨するステーション(下のグラフィックス左側)。利用者が自分の好みのステーション (My Station) を設定できる(同右側)。これはRihanna Radioを設定している様子である。iTunes Radioは無料サービスで、広告が配信される。

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Androidとの差別化が進む

iOS7はデザインが一新され、今までのiOSと大きく異なり、新しい路線を歩み始めた。UIがシンプルになり、階層を構成する表現となった。iOS7は、必要な時に必要な機能が現れる構成で、機能性を上げている。これはLean UXを意識したデザインである。Androidと大きく異なるUIとなり、iOS7はデザインで、差別化を図っていることが窺える。iOS7の一般への公開は、今年秋から開始される。

Google I/Oレポート(3) Google Glassはスマートフォンを置き換えるのか

Sunday, June 2nd, 2013

Google Glass完全ガイド:ベーシック編】

Google I/Oでは、参加者の多くが、Google Glassをかけていた。ざっと見た感じでは、10人から20人に一人が、Google Glassをかけており、開発者向けのカンファレンスであることを考慮しても、普及の速さには驚いた。会場には、Google Glassのブースが展示され(下の写真)、円形のテーブル内で、GoogleスタッフがGoogle Glassをかけて、製品の解説を行ってくれた。ブース周辺では、七人がGoogle Glassをかけているのが確認できる。このレポートでは、Google Glass基本機能をレビューし、Google Glassとスマートフォンの関係を考察する。

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Google Glassの基本操作

Google Glassについては、多くの報道がなされているが、ここで簡単にその機能を纏める。Google Glassの基本操作については、Glass How-to: Getting Startedとして、分かり易いビデオで公開されている。

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上のスクリーンショット (以下出展はGoogle) はGoogle Glassの着装法で、視線のすぐ上にモニターが位置するよう調整する。透明な四角の部分がモニターで、左横の黒丸はカメラ。

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Google Glass側面がTouch Padとなっており、ここに指で触ってGoogle Glassを操作する。上の写真はTouch Padを指でタップして、Glassを起動している様子。起動すると、Home Screen (右上角) が表示される。Home Screenには時間が表示される。

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Home Screen左右にはTimeline Cardが表示される (上のスクリーンショット)。Timeline Cardは、Google Glassに表示する単位で、カード形式で情報が掲載される。Home Screen左側が未来の事象で、予定表などが表示される。Touch Padを指で後ろ方向にスワイプしてカードを先送りする。

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上はカレンダーを閲覧している様子で、明日は12:30から友人とFarm Tableでランチが予定されている。

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このカードをタップすると、ランチに関する付随情報を閲覧できる。複数枚で構成されるカードをBundleと呼んでいる。上はランチ・スケジュールのカードをタップした様子で、Get directionsとして、レストランまでの道順を表示する。カードをタップしてドリルダウンする。Touch Padをスワイプ・ダウン (下方向にスワイプ) すると、Backspaceの意味で、元のカードに戻る。

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Touch Padを前方にスワイプすると、過去のカードを閲覧できる。上がその様子で、受信したメッセージや撮影した写真・ビデオなどを閲覧できる。

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Glass Glassに「ok, glass, take a picture」と語りかけると写真撮影ができる。「ok,glass」が音声コマンド入力の合言葉。撮影した写真をタップして、Shareコマンドを選択し、写真を共有できる。上は写真共有の相手を選択している様子。

Google Glass向けアプリの開発が進む

Google I/Oでは、開発責任者のTimothy Jordanが、Developing For Glassと題して、Google Glass向けのアプリ (Glasswareと呼ばれる) の開発について解説した。その中で、Jordanは、Google Glass向けに開発が進んでいるアプリを紹介した。

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CNNはGoogle Glass向けにニュースを配信するアプリを開発中。CNNウェブサイトで、Google Glass向けに、ニュースを配信する時間帯、ニュース・カテゴリーなどを設定しておく。上はGoogle Glassにニュースを受信した様子。ニュースは、タイトルとカバー写真で構成される。「(メキシコ料理の) Tacoの中に入っていた意外なもの」というタイトルが読者を記事に誘う。

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ニュースはBundleとなっており、カードをタップすると、記事が表示される。上がその様子で、「フロリダのあるレストランは、ライオンの肉をTacoに入れ、話題になっている」と表示されている。

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ここでTouch Padを前方にスワイプすると、ビデオが再生される(上)。Read aloud機能を選択すると、ニュースが読み上げられる。

FacebookもGoogle Glass向けにFacebookアプリを開発中である。下のスクリーンショットは、アプリが表示するカードの構成を示している。最上段は、Google Glassで、写真撮影をしたところ。このカードにタップすると、写真をShareまたはDeleteするオプションを選択できる(中段)。Shareを選択すると、友人と写真を共有できる(下段)。Google I/Oでは、Google Glass向けの最新アプリが紹介され、応用事例が見え始めた。

Google Glassはスマートフォンを補完する

Google Glassはクールな製品で、消費者向けに商品が出荷される前から、マスコミで話題が沸騰している。同時に、アメリカ市場では、Google Glassの評価が割れている。Google Glassが生活を便利にするという意見と、使ってみると、必ずしも便利ではないという意見である。後者では、スクリーンが近くてより目になる、また、明るい屋外ではスクリーンが見にくいとの指摘がある。Google Glassは、携帯電話通信機能がなく、屋外では結局、スマートフォンが必要となり、スマートフォンを超えられないという意見である。Google Glassは、Wearable Browserであると表現する人もあり、スマートフォンを見れば分かるのに、わざわざGoogle Glassをかけるのかとの指摘である。一般的な情報は、スマートフォンの大きな画面で見るほうが便利である。Google Glassでは、広告掲載が禁止されており、ビジネス・モデルをどう構築するかも、これからの課題である。プライバシー保護への配慮も必要となる。

一方で、Google Glassでなくてはならない使い方も多々ある。Googleは、Google Glassの代表的な使用法を、サイトで示している。旅行中に観光スポットに差し掛かると、Google Glassに案内が表示され、また、サイクリングをしている時に、Google Glassに道順が示される事例を挙げている。これらはGoogle Glassの将来像を示しており、製品の普及は、キラー・アプリの登場にかかっている。Googleが示した利用法を見ていくと、Google Glassはスマートフォンを置き換えるのではなく、スマートフォンで手の届かない分野を補完する関係に向っている。

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Mountain Viewのダウンタウンを歩くと、最近では、Google Glassをかけた人を見かけるようになった。人ごみの中で浮いた感じは無く、ファッションの観点からも、順調な滑り出しと言える。Google Glassへの評価は分かれるものの、最初の本格的なWearable Computerとしての意義は大きい。Google Glassのこれからの可能性に、わくわくするものを感じる。